中国ヒューマノイド産業にバブル懸念、150社超が乱立 当局が異例の警鐘

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中国の人型ロボット(ヒューマノイド)産業は急成長期を迎えており、業界大手の「宇樹科技(Unitree)」や「智元機器人(AgiBot)」などが世界の注目を集めている。しかし一方で、人型ロボット産業の「バブル崩壊」も懸念されている。

中国国家開発改革委員会(NDRC)の政策研究室はこのほど、人型ロボットに代表されるエンボディドAI(身体性を持つ人工知能)産業の巨大な潜在力を認めつつ、明確なリスク警告と健全な発展に向けた提言を発表した。

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NDRCの李超報道官は、中国のエンボディドAI市場は、年平均成長率50%以上で急拡大しており、調査会社の予測によると2030年には1000億元(約2兆円)規模になる見込みだと説明。一方で、既存の人型ロボットの技術路線やビジネスモデル、活用シーンは十分に成熟していないとの認識を示した。

また、中国には現在150社以上の人型ロボット企業が存在し、その数は増加を続けているが、半数以上が新興企業や異業種参入だと指摘。イノベーションの促進には有効ではあるが、類似製品があふれると研究開発の余地がなくなるリスクがあると警告した。

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NDRCはエンボディドAI産業の健全かつ規範的な成長に向け、3つの提言を発表した。1)エンボディドAI業界の参入・退出メカニズムを整備し、公平な競争環境を構築する。2)中核技術の課題解決を加速し、エンボディドAIの「大脳」にあたるモデルと「小脳」にあたるモデルの協調、クラウド側と端末側の演算能力の最適化、シミュレーションと実機データの融合などに重点を置く。3) 訓練プラットフォームなどのインフラ整備を推進し、全国的な技術・産業資源の統合と開放・共有を促すことで、エンボディドAIの実用化を加速する。

*1元=約22円で計算しています。

(36Kr Japan編集部・茶谷弥生)

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