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中国では近年、若年層を中心にペット関連消費が大きく伸びている。ペットフードだけでなく衣類やおもちゃなどの需要が急増する中、企業各社は製品開発を強化し、多様な新商品が市場の拡大を後押ししている。
山東省南西部の曹県にあるペット服ブランド「TAORAE」の工場では、気温の低下に伴って需要が増える秋冬物の裁断・縫製作業が急ピッチで進む。創業者の程占営さんは、中国の伝統衣装「漢服」を手がけていたが、商機を捉えてペット向けに事業を転換した。ジャカード織りで若者が好む柄を生地に織り込み、十数シリーズ・100種類以上の製品を発売している。
「2025年中国ペット業界白書」によると、都市部のペット(犬猫)消費市場は24年に3000億元(約6兆6000億円)を突破し、衣類やおもちゃなど非必需品の割合が持続的に上昇している。
同省中部の桓台県にある山東凱高国際貿易では、猫の習性を踏まえたキャットタワーを開発している。爪とぎに適したざらつきのある面や登りやすい段差構造を取り入れたほか、上部にはくつろげる場所も設けた。インテリアとしても映えるデザインで人気を集めている。
若年層がペット飼育の主力となる中、ペットを擬人化して飼育する傾向が強まっている。四季の「着こなし」を意識した衣類セットや飽きさせない知育玩具、多機能のキャットタワーやベッドなど、多様なニーズに応える商品が登場。環境に配慮した素材の活用も広がっている。
関連リポートによると、中国のペット関連産業の市場規模は28年までに1兆1500億元(約25兆3000億円)に達する見通しだ。ペット経済は今後も消費分野の重要な成長エンジンであり続けるとみられる。【新華社済南】
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