把持成功率99.99%の仕分けAI 中国新興、自動運転の技術転用

人工知能(AI)を活用した仕分け(ピッキング)ロボットを開発する中国スタートアップ「寅成智能(Yincheng Intelligent)」はこのほど、徳同資本(Detong Capital)が主導したエンジェルラウンドで約1000万ドル(約16億円)を調達した。

寅成智能は2023年に設立された。創業者の浦群妍氏は復旦大学とカーネギーメロン大学(CMU)を卒業し、自動運転ユニコーン企業「Nuro(ニューロ)」の創業チームで技術責任者を務めた経歴を持ち、AIアルゴリズムやロボタクシーの研究開発に15年以上の経験を有する。

同社は、自動運転分野で培った視覚認識や自律的な経路計画、制御技術を物流の仕分け現場に導入することで、荷物の種類や規格が多岐にわたり、従来の自動化設備では動的な環境変化に対応しきれないという業界の課題解決を目指している。

その中核となるのが、独自開発したエンボディドAI向けエンドツーエンド(E2E)モデル「NECESSI」だ。このモデルは、自動運転車が路面状況を識別するように、ロボットがさまざまな形状の物品を正確に認識して最適な把持方法を自律的に判断できるよう設計されており、ジュライのあらかじめ設定されたプログラムへの強い依存から脱却している。実際の仕分け作業から得られるデータフィードバックを活用し、発生頻度の低いエッジケースのデータを継続的に収集して自律学習を行うことで、異なる環境への適応能力を高めている。

同社によると、仕分けシステムの把持成功率は99.99%に達し、処理時間は1件あたり約2秒を記録。すでに順豊控股(SFホールディング)、京東物流(JDロジスティクス)、中国郵政など大手物流企業で導入されている。

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今回の調達資金は、2026年中の量産化と本格的な運用、次世代モデルの研究開発・改良、多業種への展開などに充てられるという。2027年には、物流・宅配に加え、電子商取引(EC)や医薬品、食品・飲料、自動車部品などの分野へと拡大していく計画を掲げている。

*1ドル=約162円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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