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世界的なゲームエンジン「Unity」が6月15日、テンセントのクラウド事業部門「Tencent Cloud(テンセントクラウド)」との提携による中国版「Unity Connected Games(Unity遊戯雲)」を発表した。これによりサーバー側でのゲーム開発がシンプルになり、オンラインゲームの制作が一層容易になる。
Unity Connected Gamesは、ゲームのネットワーキング、マルチプレイへの対応、開発者向けサービスという3分野を一手に集中したインターネットゲームの開発プラットフォームだ。ゲーム開発者はネットワーキングやイテレーションを迅速に行えるうえ、専用サーバーによるホスティングやとゲーム内音声などのサービスにより、より優れたオンライン体験を実現できるようになった。
Unityの大中華圏プレジデント、張俊波氏はテンセントとの提携発表会でボートレースゲームのデモ「Boat Attack」を披露した。これはUnityのユニバーサルレンダリングパイプライン(UniversalRP)で制作された3Dゲームで、水面の波紋、光、雲などの細部からその効果性がうかがえる。
このゲームをConnect APP(Unityの技術開発者のためのコミュニティ)で開くと、200MBほどのゲームが数秒でロードされプレイできるようになる。
コンテンツの大部分がクラウド上にあり、携帯にインストールされるのはわずか10MB強なのでこのスピードが可能になる。プレイヤーはサイト閲覧と同じ感覚であっという間にゲームを立ち上げることができるのだ。
Unity Connected Gamesはユーザー認証、プレイヤーデータ保存、オンラインゲーム依存症防止プログラムの開発ツールなども提供し、開発者の負荷を大いに軽減してくれる。またテンセントクラウドが開発したクラウド関数「CloudBase」のおかげで、Unityにサーバーコードを書き込むだけで、サーバーの購入や管理を行わずにコードの実行ができる。さらにテンセントクラウドのIaaSを利用しているため、全製品のメンテナンスが自動化されている。
世界ではマルチプレイゲームが主流となっている。IT専門調査会社IDCの調べによると、今年第1四半期、世界三大プラットフォーム(iOS、Google Play、Switch)の人気ゲームランキングのトップ15のうち12のゲームがリアルタイムマルチプレイ型ないしは複数プレイヤー参加型だった。
オンラインゲームはサーバー側の開発や運営に高いレベルが求められる。また人気ゲームはすべて無料でダウンロードできるため、開発側は絶えず新たなコンテンツを生み出してプレイヤーを引き付けておく必要もある。
Unity Connected Gamesはゲーム開発を手がける零細企業にとってこうした面での大きな助けとなる。ゲームエンジンが必須ツールとなる昨今、Unityの登場は当然の流れとも言える。
Unityは世界のゲーム開発業界で最も広く使用されているエンジンだが、中国でも約300万もの開発者が利用している。去年から現在まで、中国で新たにリリースされたスマホゲームのうち76%がUnityで開発されたものだ。昨年末までにUnityで開発されたゲームは世界の30億台の端末で利用され、過去1年間のダウンロード数は370億回に上る。
中国版Unity Connected Gamesは、Unityの現地化戦略の一環だ。中国版Unityエディターも戦列に加わり、開発マニュアル、チュートリアル、ディスカッションなども同じサイトで戦闘配置に就いている。
(翻訳・近藤)
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