審査待ちリストに3回目の掲載、三隻松鼠のIPO、今度こそ成功か?

IPOの道のりに紆余曲折があった三隻松鼠は、上場に向けラストスパートに入った。

6月25日、証監会(=中国証券監査管理委員会)は、三隻松鼠がIPOの審査待ちの段階に入り、審査ステータスは「事前公表更新」であることを明らかにした。

三隻松鼠が審査待ちリストに掲載されるのはこれが3回目で、以前の2回はいずれも「審査中止」で終わっていた。

2017年3月、三隻松鼠は証監会にIPOの審査を付託し、同年10月には証監会はサイト上で三隻松鼠のIPO審査ステータスを「審査中止」に変更した。その原因は署名弁護士の辞職であり、三隻松鼠の方から審査中止の申し出があったと明らかにした。10日後に三隻松鼠は目論見書を更新し改めて審査を付託したが、さらに検証が必要な関連事項があったため取り消しになった。

三隻松鼠のIPOの道のりが順調でなかったのは、食品安全に関する多くの訴訟に巻き込まれていることを目論見書で明かしたことと関連があるかもしれない。

三隻松鼠の目論見書では、2016年7月から2017年6月、三隻松鼠は製品の賞味期限表記の食品安全基準との食い違いや商品安全基準に合わない製品等の問題があった。さらに前後して7名の消費者に訴えられ、関係する製品には鹵藕(味付け蓮根)・雪菊・フリーズドライレモンスライス・バター味瓜子(ヒマワリの種)・ホータン大なつめ・さきいか等が含まれている。

これと三隻松鼠の「OEM+ECモデル」は関連している。このモデルでは三隻松鼠はOEM製品のクオリティーを全て監督することはできない。ある小売業界のベテランアナリストによると、このモデルが引き起こした食品安全問題は三隻松鼠上場にとって最大の障壁になるかもしれないと考えている。

この他、オンラインチャネルへの過度の依存はさらに持続的な収益力に影響を与え、三隻松鼠のIPOにおける変数を増加させるかもしれない。

ここ数年、三隻松鼠の財務データは一貫して好調である。目論見書によると、三隻松鼠の2015年から2017年上半期はいずれも黒字である。特に2017年上半期、三隻松鼠の純利益は2.41億元にも達している。しかしこれらの黒字は過度にオンラインチャネルに依存している。目論見書によると2014年から2017年まで、三隻松鼠が線上天猫商城(Tmall)を通じて得たオンライン販売による収入は総収入の70%近くを占めている。

2014年から2017年上半期の収益状況

オンラインアクセスの増加期を終え、三隻松鼠はビジネスモデルを充実させる自前のチャネルを切り開かなくてはならない。

オンラインチャネルへの依存を軽減するため、三隻松鼠はここ3〜3年来オフラインチャネルにも重点を置き始め、それには「三隻松鼠餌やり」体験ストア開設、小売通との提携を通じたマーケットや小型商店へのよりディープな進入、さらには松鼠影視設立の計画が含まれている。この他、目論見書では、100店舗以上のオフライン体験ストアを開設し、また松鼠小鎮を建設し観光業を展開させることを現在計画中だと明らかにしている。

三隻松鼠は目論見書にて、調達した資金をオムニチャネルネットワーク構築と、サプライチェーン・物流システムのバージョンアップに投入してチャネルを充実させ、品質管理を向上させると明らかにしている

三隻松鼠だけでなく、スナック業界の大御所である良品舗子も近頃上海証券取引所に向けたラストパートに入っている。三隻松鼠と同様に良品舗子の収益状況も好調である。三隻松鼠と比べて優位に立っている点は、良品舗子は長期に渡ってオンライン・オフラインの両チャネルを共存させ、片方のチャネルへの偏りが見られないことである。

良品舗子の主要営業の原価構成と収入

業績好調な三隻松鼠がIPOを達成できるのか?それはその年の上場への障害が解決済みか否かにかかっているのかもしれない。

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