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木材の組み立て製品を展開する「木喔(woodwow)」がエンジェルラウンドで500万元(約8600万円)を調達した。木識資本(MUSHI CAPITAL)がアドバイザーを務めた。今後、ブランディングの強化や研究開発に注力する計画だという。創業者の文放氏は、「2020年は半導体チップの供給不足により製造段階で使用するチップが大幅な値上げを被ってしまったが、今回の資金調達で中国産チップへの過渡期をしのぐ助けになる」と話す。
木喔は「組み立て木材+科学技術」が特色の企業。知育や知育玩具、クリエイティブライフの3つを主軸とした製品を展開している。
知育分野では、同社主力の組み立て式ドローンとロボットの製品シリーズで、STEAM(Science=科学、Technology=技術、Engineering=工学、Art=芸術、Mathematics=数学)教育市場へ参戦している。
文氏は「ドローンの開発時にカーボン繊維やプラスチックなどの素材を考えたが、採用しなかった。木材を選んだのは教育市場によりマッチし、創意工夫を高められると考えたからだ。鋳型を取る必要もなく、コストも下げられる点も魅力だった」と語る。
同シリーズでは汎用型制御モジュールや図形描画プログラム、オープン型の拡張インターフェースを展開し、ハードウェアのモジュール化を行っている。消費者は製品を一つ購入すると、製品シリーズ全体に適用されている使用権限も得られるという。
知育玩具においては、美しさにこだわったデザインと中国的要素を取り入れた製品を展開している。デザイン特許を取得した複数タイプの拡張可能なベーシックセットに、さまざまな形の組み立てパーツを追加購入し、音や光、電気などのモジュールを組み合わせ、多様なシーンで使用できるオブジェやランプなどを作れる。
クリエイティブライフの分野では卓上型の空気清浄機をリリースしている。筐体はプラスチックではなく木材を使用しており、木材と電子部品をネジ不要で組み立てて完成できる。耐用性も高く、環境にも配慮されている。
同社の製品を支持しているのは個性的で、デザイン性に優れた物を好む若い世代だ。製品の販売はオフラインでは省、市をカバーする販売代理店、オンラインではECプラットフォームなどを通じて行われている。
創業者の文氏は教育分野に使う低価格ドローンは需要があるはずだが未開拓市場である点に目を付けた。そして2017年に教育分野での使用を想定した木製の組み立てドローンをリリースするに至った。
同社のライバルは現時点ではプラスチックなど従来の素材を使用したドローン、ロボット、家具などのメーカーだ。文氏は、今後さらに新しい製品を開発し、より多くの人に環境配慮型でデザイン性に優れた製品を広めて行きたいと意欲を見せる。
アドバイザーを務めた木識資本の創業パートナーである張宸銘氏は「木喔は木材の組み立て製品において中国ではリーディングカンパニー。製品を組み立てる過程で思考を鍛えられ、完成品は実用的であるという点が面白い」と評価している。
(翻訳:Qiunai)
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