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オンライン学習プラットフォームを提供する「GeekBang(極客邦科技)」がこのほど、シリーズBで「陽光保険(Sunshine Insurance)」から7000万元(約12億円)を調達したことを発表した。「元啓資本(Thriving Capital)」がアドバイザーを務めた。調達した資金はプロモーションやSaaS型学習プラットフォームのアップデート、コンテンツ開発などに充てられる。
GeekBangは2014年設立で、その前身は開発者向けコミュニティー「InfoQ」中国語版や開発者大会「Qcon」などのイベントを運営する「InfoQ中国」だ。GeekBangは2017年末にオンラインの職業教育プラットフォーム「極客時間(GeekTime)」をリリースし、翌年にシリーズAで資金調達を行った。
2019年には極客時間上でトレーニングキャンプと企業学習のSaaS型プラットフォームをリリースし、個人と企業に向けたクローズドループを作り上げた。GeekBangが目指すのは、世界の優良なIT教育資源を統合してテック系人材や企業の成長を助け、革新的技術で社会全体の進歩を推進することだ。
IT技術の移り変わりは速いため、技術者にとって学び続けることは不可欠であり、最先端の深い知識に対する需要は高い。これらの個人のニーズを満たすことができれば、大きな収益を上げることができる。実際にIT教育の市場規模は400億元(約6800億円)に上り、毎年15%のペースで成長しているという。また各業界でのデジタル化が進み、企業はIT分野への投資を強化している。技術者やデジタル思考を持つ人材がますます必要とされる一方で、デジタル人材のための体系的な教育や訓練の機会は不足している。
GeekBangはこのビジネスチャンスに着目し、個人向け・企業向けの両面で事業を展開している。個人向けのオンライン教育では、数十元(数百円)から300元(約5100円)の特別レッスンのほか、3000~5000元(約5万1000~8万5500円)のトレーニングキャンプも受講できる。まず低単価のレッスンでユーザーと口コミを集め、高価格帯のレッスン利用につなげるというモデルを確立している。
企業向けには、SaaS型学習プラットフォームや独自カリキュラム、上述のQconを含むさまざまなテックイベント、学習運営サービスを提供している。レベルチェックから学習、演習、習熟度評価までを一本化したデジタル人材向け学習ソリューションを作り上げ、企業の一般社員からCTOクラスの技術系管理職まであらゆる学習ニーズを満たすことができる。
現時点でGeekBangの登録ユーザー数は160万人以上に達し、契約企業もファーウェイ、美団など大手を含む2000社に上る。創業者の霍太穏CEOは同社の強みについて次のように語っている。「まず多年にわたって運営してきたコミュニティーInfoQでは最先端技術に接する機会が多く、どんな技術がユーザーに受けるかを察知できること。また優秀な専門家とともにプラットフォーム上のコンテンツを作成していることや、開発者の視点に立った実践型のコンテンツを提供していることだ」
今回出資を行った陽光保険は次のように語っている。「国内企業のデジタル化が進む中、デジタル人材やチームの育成が中心的かつ長期的な課題となっている。GeekBangはカリキュラムや学習プラットフォーム、テックイベントなどを組み合わせたソリューションを打ち出しており、企業のデジタル化をサポートする上で長期的な価値を提供できると確信している」
(翻訳・畠中裕子)
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