アリババの次世代スーパーが目指す、小売業と製造業・農業の融合

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アリババの次世代スーパーが目指す、小売業と製造業・農業の融合

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アリババグループ副総裁で、次世代スーパー「盒馬鮮生(Hema Fresh)」の侯毅CEOが11月16日、アリババと清華大学経済管理学院が共催したカンファレンスに登壇。「消費のアップグレードから見る盒馬のイノベーション」と題した講演を行った。

講演内容は以下の通り(侯毅氏の発言から抜粋)。

アリババがどのようにして「新小売(ニューリテール)」を作り出すのか、そして10年後の小売業がどのような形になり、最も競争力がある小売業とはどのようなものなのかについて、今日は考えてもらいたい。

言うまでもなく、小売業とは物を売り、顧客に商品を買ってもらうビジネスだ。物を買ってもらうためには、取引能力と顧客の数を最大化する必要がある。そのため、どのようにすれば顧客が増えるのか、また、どのようにすれば流通を効率化できるのかを考えなければならない。

小売業には3つのコンピテンシーが求められる。第一が販路。販路はオンライン/オフラインを問わず重要で、我々は販路の拡大がすべての基本であると考えている。盒馬は、将来的には時間と場所に関係なく、どこでも購入できる体制を整える。EC、実店舗を問わずだ。

また、我々は上海と北京にリアル店舗とECを融合した新しいタイプのスーパーをオープンさせた。中国の生鮮食品BtoCで成功しているECはないが、我々は実現させることができた。

第二は商品力だ。私の見方では、中国の小売業は世界から10年以上遅れている。なぜなら、今の中国はブランド力、研究開発能力、グローバル仕入能力で劣っているからだ。これは我々が挑戦すべきことだ。

そして最後が、流通およびサプライチェーンの能力。我々は中国で初めて常温・低温流通システムを構築した。さらに、世界中のあらゆる場所から商品を輸入できるよう、完全に体系化されたサプライチェーンを作り上げるつもりだ。

中国小売業の今後10年を展望するに、以上の3つの能力を強化することに全力で挑まなければならない。それができて初めて、中国という巨大市場で勝つことができる。ソフトウェアであろうとハードウェアであろうと、この目的を達成するためには、全て自分たちでやらなければならない。

馬雲(ジャック・マー)会長が提唱している「新製造」についても話そう。新製造の核心はインターネットを使った改良ではない。ビッグデータによってもたらされるものだ。そしてサービス業と製造業の融合でもある。小売業と製造業、そして農業が完璧に融合すれば、中国の小売業に発展をもたらすに違いない。

盒馬が農業のエコシステム全体を発展させ、農業がより健全なビジネスになると私は確信している。アリババが今後10年間で目指すべきものでもある。

今、小売業は変革の時代にある。次世代通信の5G時代がすぐそこまで迫っている。もはや通信速度はボトルネックにはならない。ビジュアルシステムが人間の眼の代わりとなり、AI(人工知能)が大脳の代わりとなる時代。人の手足が自動設備にとって代わられる時代。そんな時代が到来した時にこそ、小売業に本質的な変化が生まれるはずだ。
(翻訳・飯塚竜二)

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