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中国ネットゲーム大手「ネットイース(網易)」が16日、2021年第3四半期(7~9月)の決算(未監査)を発表した。売上高は前年同期比19%増の222億元(約4000億円)、純利益は19.5%増の118億元(約2100億円)、営業費用は14.5%増の80億元(約1400億円)だった。Non-GAAPベースで親会社株主に帰属する純利益は39億元(約700億円)となった。
オンラインゲームサービスの売上高は前年同期比14.7%増の159億元(約2800億円)。うちモバイルゲームの割合は、前期および前年同期からわずかに減少して69.2%となった。8月にリリースしたPCゲーム「NARAKA: BLADEPOINT(永劫無間)」が人気を博し、PCゲームの売上高を押し上げたためと考えられる。
「NARAKA: BLADEPOINT」はネットイース傘下のデベロッパー「24 Entertainment」が開発したPC向けサバイバルアクションゲーム。世界中で配信され、発売から90日間で販売本数は600万本を突破し、中国製買い切り型ゲームの販売記録を塗り替えた。一方、モバイルゲームでは「ハリー・ポッター:魔法の覚醒」が9月にリリースされ、中国のiOS売上ランキングとダウンロード数ランキングで長く首位にとどまった。
オンラインゲームサービスの売上総利益が前期および前年同期と比べて伸びたのは、前述の2タイトルのほか「夢幻西遊」や「大話西遊2」などの売上高が増加したためだと説明している。
新規およびその他の事業の売上高は、前年同期比26%増の49億元(約880億円)だった。同事業の売上総利益が前四半期から縮小したことについては、主にライブストリーミングプラットフォーム「CC」およびその他のサービスの売上総利益が減少したためだとしている。一方、純収入が前年に比べ増加したのは、音楽配信サービス「網易雲音楽(NetEase Cloud Music)」の売上高が伸びたことに加え、コスト管理に改善が見られたためだという。
中国当局は今年7月、大手音楽ストリーミングプラットフォームに対して独占配信権を放棄するよう求めた。網易雲音楽はこの恩恵を受ける形で、多くの楽曲の配信権を取り戻すことができた。また、複数のレコード会社と著作権契約を結び、さまざまなアーティストの楽曲を再び配信するようになった。
オンライン教育事業「有道(Youdao)」の売上高は、前年同期比55%増の14億元(約250億円)で、親会社株主に帰属する純損失は85%縮小した。有道の売上総利益率は56.6%で、前期および前年同期から上昇した。教育サービスの売上高が大幅に伸び、スケールメリットの拡大や講師の給与制度の最適化が進んだためだという。
小中学生の学習負担軽減を図る「双減」政策が発表されたことを受け、有道は今月16日、義務教育段階の児童生徒向け補習サービスを12月末日で終了すると発表した。有道はすでに、教育事業の重点をスマート学習デバイス、創造力や実践力の育成に重点を置く「素質教育」、成人教育、教育の情報化に移している。
今四半期は、ペン型スキャナー辞書「有道詞典筆」の好調な売れ行きにけん引される形で、学習用プロダクトの売上高が前年同期比56%増の3億元(約54億円)となり、過去最高を記録した。
(翻訳・畠中裕子)
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