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中国のユーザーが「ZEPETO」(3Dアバターソーシャルアプリ)のサーバーを「パンクさせた」と言っても過言ではない。
今年10月に中国のApp Storeでトップ10入りを果たしたZEPETOには、12月に大量アクセスがあり、アプリ内のクエストは「待機中」のままプレイできない状態が続いている。
3月1日に韓国NAVERの子会社SNOWがローンチしたZEPETOが中国のアプリランキングに登場したのは9月のこと。すでにタイや日本などでは一定の人気を得ていたが、同アプリの中国側の関係者も「短期間で一気に火がついた。予想外だ」と驚きの声をあげたという。
ZEPETOは2018年版QQ秀?
ZEPETOと2003年に生まれたQQのアバターサービス「QQ秀」を比べる声も多いが、ZEPETOは顔認証機能を活用しており、顔パーツの微調整も可能だ。
QQがメッセンジャーとして完成に近づくと、アバター作成ツールのQQ秀はそこに新たな風を吹き込み、「仮想世界」を生み出した。しかし、ZEPETOは、アプリ内のソーシャル機能がまだ十分ではなく、ユーザーにとっては3Dアバターを作成することがZEPETOを利用する第一の目的となっている。
ただし、ZEPETOでは、アバターのファッション、インテリア、ジェスチャーを多様に変更でき、QQ秀よりもユーザーの特徴をより細かく再現できる。
まるでソーシャルゲームのような存在
アバターそのものは斬新なものではなく、それだけだと人々の関心はすぐに薄れてしまう。ZEPETOでも、アバターを作成して何ができるのかという点にユーザーの関心は向いている。つまり「交流」だ。
ZEPETOにも「友だち検索」がある。ユーザーが知らない他のユーザーとつながる機能で、相手のページに入った後、相手のアバターやファッション、インテリアなどから嗜好を推測し、フォローしたり、ダイレクトメッセージを送ったりして交流することができる。
しかし、今のところ、ZEPETOのソーシャル性はそれほど高くはない。例えば、ソーシャルネットワークアプリで最も基本的なコミュニケーションツールであるはずのダイレクトメッセージ機能は、あまり使われていない。ほとんどのユーザーは、自身のアバターを使って写真や動画を作ったり、WeChat(微信)など外部プラットフォームへシェアしたりしているのだ。
ZEPETOもさほどソーシャル性を重視していないようで、人とのつながりは主に、フォロー/フォロワーといった一方通行の関係に留まっている。
したがって、ZEPETOはソーシャルネットワークアプリではあるものの、実際にはソーシャルゲームに近い。InstagramやWeChatのコミュニティのように「バーチャルコミュ二ティ」形成に重きを置いているように見える。
ZEPETOの中国運営側は「現在はプロモーション段階」とし、母体であるNAVERと細かい運営や機能などについて調整していく方針だ。
アバター絵文字を作成できる「Bitmoji」が「Snapchat」上のコミュニケーションを盛り上げたように、ZEPETOも今後、同じくNAVERの傘下にあるLINEのユーザー体験を向上させるツールとなるに違いない。
アバター管理VS.自己表現
新世代のネットユーザーには、バーチャル世界でのキャラクターを自分でプロデュースすることによって、より深く自己表現したいという欲求がある。彼らの間で流行している、そのキャラクターになりきって会話をする「方言コスプレ」もこの現れであり、3Dアバターへの欲求もここから生じるものだ。
ZEPETOが一過性のトレンドで終わるか否かを論じるなら、「方言コスプレ+アバター」というアプローチの有効性を見定める必要がある。インタラクティブ性の高い参加型プラットフォームであるかどうかも鍵となりそうだ。
(翻訳・飯塚竜二)
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