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ポジティブ心理学系アプリの「hope」がエンジェル+ラウンドで数百万元(数億円)を調達した。調達資金はプロダクト開発やAIアルゴリズムの最適化に充てられる。hopeは昨年3月にもエンジェルラウンドで資金を調達している。
2017年にリリースされたhopeはZ世代のメンタル面を支え、彼らの心の成長にフォーカスした心理学系アプリだ。コンテンツ媒体「時間膠囊(タイムカプセル)」がユーザーの積極的で明るい思考法を育み、ソーシャルネットワークを通じて若年ユーザーの交流と相互理解をサポートする。ユーザーは昨年初めに比べ約2倍に増え、うち「00後(2000年以降生まれ)」が90%を占める。
共同創業者で中国の心理学専門家である洪新氏によると、ユーザーは時間膠囊を中心とするhope内のUGC(ユーザー生成コンテンツ)媒体に自身の成長を記録し、将来の希望を書き込むこともできる。アプリにはポジティブ心理学の考え方が導入されたさまざまな機能があり、ユーザーの成長を後押しするという。
また、hopeに登場する妖精キャラクターは単なるNPC(ノンプレーヤーキャラクター、プレーヤー本人は操作できないキャラクター)だった初期バージョンから進化し、イメージが選択できるようになり機能も増やされた。ユーザーは妖精キャラクターに名前を付け、日々交流し、育てていくことで一緒に成長できる。
創業メンバーによると、ユーザーにとってタイムカプセルの価値は時間の経過に伴って大幅に高まっていくという。また、AI技術を駆使した妖精キャラクターはユーザーのサポーター役となる。妖精は今後、アクセスチャネルと機能を増やし、探索と発見を好むZ世代ユーザーと心を通わせる相談役や成長のけん引役となる見通しだ。
hopeは昨年から時間膠囊の機能をベースに企業との提携を開始。観光地、宿泊施設、茶系飲料チェーン「滬上阿姨(Auntea Jenny)」などのブランド、教育機関などとの提携を通じてメタバースのUGCエコシステムに接続している。「美団(Meituan)」などの生活サービス系アプリと異なり、hopeが提供するコンテンツエコシステムは、ポジティブ心理学の考え方をベースとしたユーザーにとって価値の高いコンテンツや人間関係を蓄積していく。時間軸や空間軸に応じて生じるコンテンツと人、シーンと人、人と人のつながりは価値を持つデジタル資産となり、時間が経てば経つほど貴重なものになるという。
妖精キャラクターは全面的な改良を行い、ユーザーの感情とより深くつながる「バーチャルアイドル」「バーチャルパートナー」を目指している。また、hopeは引き続き企業との提携を広げる方針で、観光地やブランドなどと共にリアルな心のつながりを検証し、デジタル資産の作成・事業化や提携企業と価値を共創するための基盤を築こうとしている。
なお、hopeはvivo、OPPO、サムスン、シャオミ(小米科技)、ファーウェイといったスマホメーカーに優秀アプリとして表彰されたことがある。
(翻訳・神戸三四郎)
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