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メタバースソーシャルプラットフォーム「Oasis」がこのほど、シリーズBで1000万ドル(約12億円)規模の資金を調達した。リードインベスターは「五源資本(5Y Capital)」「緑洲資本(Vitalbridge)」「ベルテルスマンアジア投資基金(BAI)」が務めた。
Oasisは2018年に設立された。米モバイルアプリ調査会社「Sensor Tower」の統計によると、同社は2021年第4四半期の登録ユーザー数が600万人を超え、世界でユーザー増加が最も速いメタバースSNSのひとつとなった。
Oasisのメタバースは「バーチャルな活動」「仮想人格としての人とのつながり」「多様なグループづくり」が中心となっており、この三つから全く新しいバーチャル経済エコシステムを作り上げようとしている。一緒に映画を観る、ライブ配信を楽しむ、歌を歌う、麻雀を打つ、将棋を指す、さらには仕事や授業まで、現実生活における多くの活動をバーチャルな世界の中で完結させることが可能だ。
Oasisはミニゲームでユーザーを引きつけるようなコンテンツエコシステムとは異なり、現実生活を反映した多くのバーチャルな活動でユーザーのスティッキネス(粘着性)を高めている。ユーザーは恒常的で高頻度なバーチャル活動を通じて関係性を構築し、日々仲間と交流するようになる。創業者の尹桑氏によると「Oasisの利用のうち57%が、友人の活動に参加する、友人と会話を楽しむなど、友人に関わるものになっている。ユーザーは5日間の利用で平均すると19の新たな関係を作る」という。
同社によると、Oasisユーザーの1日あたり平均利用時間は110分を超えており、定着したアクティブユーザーでは200分近くになる。
関係性ができれば、新しいクラブを開設して交流の範囲を広げてもいい。例えば、アニメ好きの仲間でアニメ鑑賞とフィギュアのクラブを作ったり、トランプ好きが集まって専用のサロンを作ったりすれば自然に親しい関係が出来上がる。
本格稼働から8カ月が経ち、Oasisはコアとなる機能の整備を進めながら世界各国で拡大している。稼働から2カ月でブラジルのSNSアプリのランキングで1位となり、続いてアメリカ、フィリピンなどでも上位にランクインした。毎月、新規ユーザーは200万人以上増加している。1日のアクティブユーザーは100万人近くになり、2022年末には500万人を超えると予想される。VR版Oasisも同時進行で機能が更新されていることにも注目したい。
Oasisでバーチャル活動、人との関係構築とグループづくりの動きが盛んになり始めてから、開発チームは経済システムの構築に着手したようだ。尹桑氏は「クリエイターがエコシステム建設のパーツになり、他のユーザーにコンテンツを販売する、という形式はあまりに単調で時代遅れだ。メタバースは本来『コンテンツのプラットフォーム』ではなく、自律的かつ健全で、長く続いていくエコシステムだ。ユーザーは単純にクリエイターと消費者に分かれるべきではなく、生産する立場にも消費する立場にもなり、同時に管理者としての役割も持つ」として、これが「Rec Room」など海外の競争相手とOasisが異なる点だと語った。
今回の資金調達を受けて、Oasisに引き続き改良が加えられていくほか、世界中で国際的な人材を育て、プロダクト運営と顧客サービス力の向上が進められる。今年中にも、クリエイターが生み出すバーチャル経済システムがお披露目されることになるだろう。
(翻訳:36kr編集部)
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