中国発人気デザイナーズトイ「 POP MART」、日本一号店をオープン 海外展開加速

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中国発人気デザイナーズトイ(アートトイ)ブランドの「POP MART(泡泡瑪特)」が7月16日、日本一号店「POP MART原宿本店」をオープンした。

POP MARTは2010年に北京で設立され、アートトイやフィギュアの企画・製造・販売を手掛けている。20年12月に香港での上場を果たした。

設立以来、香港の有名デザイナーKenny Wong(ケニー・ウォン)氏によるMollyシリーズなど、POP MARTは人気キャラクターを次々と生み出してきた。特に人気の火付け役となったのは、箱を開けるまで中身がわからない「ブラインドボックス」という販売手法で、中国では若者を中心に大流行した。同社が発表したデータによると、2021年には世界で年間860億円の売り上げを記録している。

ポップカルチャーの発信地である原宿の同店では、日本の人気デザイナー大久保博人氏とコラボしたMollyの新作や、中国で発売当時1秒間で6万個を完売した「SKULLPANDA」などの人気シリーズを始めとする200アイテムを取り揃えている。同社アジア地域事業部長Kris Kim氏は「これからも日本のアーティストとのコラボレーションを積極的に進めていき、もっとPOP MARTの世界観をお楽しみいただきたい」と日本市場への期待を語った。

POP MART原宿本店

決算報告によると、POP MARTの21年の売上高は前年比78.7%増の44億9000万元(約920億円)、調整後の純利益は69.6%増の10億200万元(約200億円)だった。売上高成長率は、18年が225.49%、19年が227.19%と順調に伸びていたが、20年は49.31%に落ち込んでおり、21年は78.67%とやや回復した。その中で、海外業務は前年同期比85%増で好調を示したが、売上高で見ると全体のわずか5%未満だった。

原材料の高騰や、国内ユーザーの成長率の鈍化から、同社は今年から海外市場における販売チャネル拡大に力を入れる方針だ。これまで代理店やポップアップストアをメインに、世界23の国と地域で商品を販売しているPOP MARTは、直営店の展開も加速しようとしている。日本のほか、20年9月、同社初の海外直営店を韓国ソウル市江南区で開業。また、今年1月と4月には、イギリスのロンドンとニュージーランドのオークランドで直営店をオープンした。

CEOの王寧氏は先ごろの業績説明会で、今後海外市場の売り上げを50%にまで引き上げると宣言した。

時価総額は1兆円超え アートトイブランド「POP MART」、ブラインドボックスで消費者の心をつかむ(一)

(36Kr Japan編集部)

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