最も人手の足りない清掃業界救う。業務用掃除ロボ「iKitbot」、独自開発のシステムで清掃効率を10倍に

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最も人手の足りない清掃業界救う。業務用掃除ロボ「iKitbot」、独自開発のシステムで清掃効率を10倍に

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業務用清掃ロボットを手掛ける中国スタートアップ企業の「奇勃科技(iKitbot)」が、このほどエンジェルラウンドで数千万元(数億~十数億円)を調達した。出資を主導したのはベンチャーキャピタル(VC)の「索道投資(Seekdource)」。

中国国内でビル清掃に従事する人は約1400万人、そのうち約30%が床面清掃に従事している。1人当たり年間6万元(約117万円)の労働コストとして計算すれば、床面清掃だけで1000億元(約1兆9500億円)規模のブルーオーシャン(未開拓市場)だ。中国の人力資源社会保障部(人社部)が発表した2022年7~9月の「最も人手が足りない職業ランキング100位」のうち、清掃員は第5位にランクインしている。清掃員のように繰り返しの多い作業、中でも高頻度で行われる日常的な清掃はロボットに置き換える必要があるだろう。

現在、業務用清掃ロボットの市場浸透率は1%に満たない。奇勃科技はここにチャンスを見出した。同社は2021年4月に設立、翌22年4月に製品テストを終了した。同年10月には第一弾の納品を済ませており、年末には海外の顧客にも納品している。

創業者でもある王雪松CEOは「業務用清掃ロボットの潜在市場は十分大きいが、清掃業界のロボット普及率はまだ低い。清掃ロボットは主に清掃機能とスマート化で最適化を進めていく」と話す。

奇勃科技

いわゆるスマート化とは「汚れているところをピンポイントで清掃する」ということだ。ロボット掃除機を例に取ると、従来のロボット掃除機は多くがコの字型走行や同じ場所を何度も行ったり来たりして部屋全体を清掃していた。全体をくまなく清掃するルート設定で、消費する電力や水も多く床面の汚れやごみを自動認識することはできなかった。

奇勃科技はアルゴリズムを利用してこの問題を解決した。ロボットは自ら判断してルート設定が可能となり「清掃効率は10倍以上向上した」と王CEOは話す。同社のロボットはデプスカメラ(深度計測カメラ)とAIによる空間3Dモデリング技術、自己適応型の清掃ルート設定技術を通して、スピーディーに空間モデリングを行い、完全に自ら判断して清掃作業をすることが可能だ。

家庭内の床面に比べ、業務用清掃ロボットが掃除する場所はより複雑で、想定外の状況も多い。清掃の質を保つため、同社はさらに自動車に似たサスペンションシステムを開発。グリップ力をより強くし、床面が平らではない状況でも清掃部分が床面によりフィットするようにした。

同社は3つの新製品を同時に発表している。ビル清掃用ロボット「iKitbot ONE」、絨毯などにも対応可能な清掃ロボット「V45」、手持ちタイプの床洗浄機「H45」だ。

そのうち、iKitbot ONEは完全自社開発のセンサーを利用したナビ技術を採用、より多くの場面でセンチメートルレベルでのポジショニングが可能になり、高速で移動できる。また一度の操作で「掃く、洗う、吸う、拭く、消毒、セルフクリーニング」の6ステップを完了できる。

V45は多様な床面に合わせて清掃することが可能だ。床面の材質の違いにも対応できる。例えばオフィスビルのロビーは固い床面でも、休憩エリアには絨毯が使われていたりする。業務用清掃ロボットの多くは、固い床面は清掃できても絨毯の清掃はできない。これが清掃作業の難点だった。そのためV45は複数の材質から成る床面の清掃に適している。

H45は手持ちタイプの床洗浄機で、人間工学に基づいて取っ手、高さ、重量が設計されている。そのため使用者の背中の疲労を軽減することができ、清掃効率は従来のモップに比べると70%向上するという。

現時点ではこの3大ラインナップが同社の清掃ソリューションを形成しており、業務用清掃の難題の大部分に対応できる。iKitbot ONEはすでに日本や北米、欧州など海外企業からも注文を受けているという。

(翻訳・山口幸子)

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