ライブコマースで注目商品が即完売。桜の季節に「抖音電商(Douyin EC)」が日本ブランドを猛プッシュ

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ライブコマースで注目商品が即完売。桜の季節に「抖音電商(Douyin EC)」が日本ブランドを猛プッシュ

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6億人のユーザーを抱えている中国最大のショートムービー・プラットフォーム「「抖音(Douyin)」の電子商取引(EC)事業「抖音電商(Douyin EC)」が、日本と中国を繋ぐ越境EC事業に本腰を入れ始めている。

その姿勢が良く現れたのが、4月の桜の季節に合わせて開催された特別ライブコマースキャンペーンだ。「芸能人と世界を見る」プロジェクトと題して、中国で人気のタレントやインフルエンサーを起用し、世界の人気スポット6地域を巡り、現地からのライブ配信を織り交ぜながら、中国にいるユーザーと一体となって越境ECを盛り上げる取組みとなっている。このキャンペーンで抖音電商(Douyin EC)が初回の訪問スポットに選んだのが日本だった。

SNSフォロワー3000万人を超えた中国の有名MC「李維嘉」や、人気俳優兼ライバー「4火姐姐」、フォロワー数が600万以上を抱えている在日インフルエンサー「王炸夫妻在日本」などとコラボを実施、新しい生活様式で抑え込まれていた中国人の海外への関心や買い物欲求にダイレクトに響く企画となった。

インフルエンサーを活用し、日本からの越境ECを盛り上げる

期間中で最も多く視聴されたコンテンツは275万人、リアルタイムでの同時接続数も3万人を超えた。参加した日本の店舗やブランドに対する中国消費者の認知度を大幅に向上させたのは間違いないだろう。さらにこの結果は、今回のキャンペーンで終わるものではなく、今後のリピート購入や訪日観光客の来店など、未来の売上にも貢献する仕掛けとなっている。

今回の越境ECキャンペーンは人気の高い美容・スキンケア・ヘルスケア商品を主軸に実施された。資生堂やKOSEなど、既にグローバルで高い知名度を誇る日本ブランド以外、アクシージア(AXXZIA)、MDC、クオリティファースト(QUALITY 1st)、&be(アンドビー)など多くのブランドも中国消費者から好評を博しており、ライブコマースを通して新規の消費者を獲得するのに、抖音電商(Douyin EC)が力になり得ることを証明した。今後は美容品以外に、アパレルや食飲料品、ベビー用品なども充実させていくという。

日本のブランド認知向上・購買促進に繋げた施策

  • 有名タレントやインフルエンサーの起用

今回のイベントの特徴はなんといっても有名タレントの李維嘉の参加で、中国で非常に注目を集めた。彼が東京の各地に現れ、化粧品や食品をはじめとした日本の多くの商品をたくさん紹介したり、専門家と一緒にスキンケアの知識を紹介したりと、日本への思い入れがとても伝わる演出となっていた。旅先でも、例えばスキンケア商品などを直接手に取ってフレンドリーに紹介したり、コメント欄でユーザーと積極的に交流したりと、抖音(Douyin)のコンテンツからライブコマースを楽しむ様子が伝わり、日中両国を繋ぐハートフルな企画を抖音電商(Douyin EC)が演出したことが成功に繋がったと言える。

  •  公式チャンネルが中国全土に向けて拡散

さらに抖音(Douyin)の強みを活かした圧倒的なトラフィックだ。フォロワー440万人を誇る抖音電商(Douyin EC)公式チャンネルで大きく宣伝、動画を配信することで、これまで日本に強い関心のなかった層に対しても日本のブランドをプッシュすることに成功。ブランド自身による発信だけでなく、抖音電商(Douyin EC)自体が日本のブランドを大きく押し上げたことは、日本ブランドへの売上貢献の意欲と感じられる。既に人気のブランドはもちろん、新たに中国で挑戦したい日本のブランドにとっても良いチャンスになったのではないか。

日本の商品を紹介している中国のインフルエンサーたち

トラフィックだけでなくリアル店舗に呼び込む仕掛け

今回のイベントでは、有名百貨店の銀座ロフト、@cosmeTOKYO原宿旗艦店、阪神百貨店、大阪の人気観光スポット心斎橋などが、ライブ会場として利用された。@cosmeの担当者は取材に対して、渡航が出来ない期間を経て、日本の最新情報を欲している消費者のニーズは拡大していると話している。

「中国での売れ筋商品が、日本の最新コスメランキングと相関性が高まっています。物理的な交流が出来ないからこそ、 中国消費者は抖音(Douyin)などを通じて積極的に日本の情報を取りに来ており、日中間で情報格差が縮まっていると思います」

@cosmeは元々、抖音電商(Douyin EC)で自社アカウント「@cosme海外旗艦店(約14万フォロワー)」を運営しており、ファンやリピーターとの交流はそちらで定期的に実施しているが、今回のようなトラフィックの多い大型イベントは自社アカウントで実施するライブとは目的が異なり、新しいファンと繋がる場となった。実際にライブコマースを通じて売れ筋のフェイスマスク数千個の在庫が完売したことで、抖音電商(Douyin EC)の販売力の強さを改めて実感したという。

また、ライブコマースで会場となった@cosmeTOKYOへの注目度も一気に高まったそうで、「中長期的に店舗売上最大化に繋がる非常にシナジーの大きい機会となりました」ということだ。

実施後すぐに数多くのKOLからタイアップ依頼が殺到していることも日本企業にとってありがたいことだという。ライブコーマスを成功させるには、影響力のあるインフルエンサーの協力が欠かせないが、日本ブランドは、多忙を極めるインフルエンサーと簡単に出会ったり、自社の商品について詳しく説明したりする機会を作るのは非常に困難だというリアルな課題を抱えている。今回のイベントを通じて、彼らとの提携が進み、今後のより良い企画や販売促進に繋げることを期待しているようだ。

ライブコマースが爆発的な成長を遂げ、ショート動画とECを融合するビジネスモデルが中国で台風の目となっている。特筆すべき点として、日本市場を最重要地域と認識して開拓を進める抖音電商(Douyin EC)は、実は去年から日本に専門チームを置いている。今後は、日本ブランドの成功のカギとなる在日のインフルエンサーと日本ブランドとの交流会を定期的に開催、お互いが交流を深めるサポートをしていく。

同キャンペーンはこれからの1年間、日本に続いてフランス、オーストラリア・ニュージランド、韓国、タイ、マレーシアを回っていく。

越境EC「Douyin EC Global」、中国”爆売れ”の起爆剤に。日本ブランドの参入が続々と決まるワケ

(作者:公文信厚)

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