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中国の電気自動車(EV)メーカー各社が海外進出を加速する中、業界最大手の比亜迪(BYD)はどこよりも急速に海外展開を進めている。
シンガポール陸上交通庁(LTA)がこのほど発表したデータによると、同国で2023年1〜5月に登録されたEV1462台のうち、BYD製が303台で首位に立った。米テスラは283台で2位だった。
中国企業傘下のブランドでは、浙江吉利控股集団(Zhejiang Geely Holding Group)がスウェーデンのボルボ・カーと共同所有するブランド「Polestar(ポールスター)」が8位、上海汽車集団(SAIC)傘下の英老舗ブランド「MG」が10位に入った。
現在のところ、シンガポールのEV普及率は極めて低い。LTAによると、23年5月末時点で登録済みのEVは計7961台で、自動車全体の1.2%にとどまっている。その一因となっているのが、自動車購入時に取得を義務付けられている「車両購入権(COE)」の存在だろう。高額な取得費用が車両価格に加わるため、手頃さを売りにしているEVもその強みを発揮できないでいる。
例えば、BYDの人気車種「ATTO 3」(中国では「元Plus」)の販売価格は、中国国内では13万~16万元(約250万~310万円)だが、シンガポールでは車両購入権の取得費用が加わるため、18万3888シンガポールドル(約1900万円)に跳ね上がってしまう。
*2023年6月21日のレート(1元=19.7円、1シンガポールドル=約105円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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