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世界中でコロナ禍が落ち着き、消費も回復するなかで、「618商戦」に続いて行われる中国で最も盛大なECビッグセール「独身の日」を控え、日本の各ブランドも準備を念入りに進めている。なかでもショートムービー・プラットフォーム・抖音(Douyin)が手掛ける「抖音電商全球購(Douyin EC Global)」が大きな期待を集めている。
抖音電商全球購(Douyin EC Global)はこのたび、日本での事業パートナーである電通グループと共同で、中国でのビジネス拡大を期待する日本ブランドと、中国市場で影響力のある在日インフルエンサーを集めた交流会形式のイベントを開催した。
成長の勢いが止まらない抖音電商
抖音(Douyin)はDAU6億人という膨大なユーザー基盤を抱えており、中国の消費者が最も長く利用するショートムービープラットフォームとなっている。また、動画配信という形で、写真やテキストよりも短い時間の中で多くの情報を発信でき、商品の良さを伝えやすい強みがある。さらに抖音(Douyin)ならではの強力なレコメンド技術、パーソナライズされた趣味嗜好のマッチング技術があり、抖音電商(Douyin EC)が打ち出す全域興味EC(インタレストコマース)を実現させ、多くのブランドや企業のビジネスに貢献している。
抖音電商全球購(Douyin EC Global)日本事業の責任者・黄益氏によると、2022年11月と2021年11月を比較すると、日本ブランドの出店数は3.3倍、アクティブな在日インフルエンサーは2.4倍に増え、着実にエコシステムが拡大しているのが分かる。それに伴い日本ブランドの越境EC売上は、ショートムービー・ライブコマース経由ともに大幅に上昇するなど実績も出始めているようだ。
また全体の数字で見ても、抖音電商(Douyin EC)における出店数は252万店以上、うち年間GMV(流通取引総額)1千万元(約2億円)を超える店舗が3.2万店、770万人以上のクリエイターが活躍するなど、2020年6月にEコマース部門を発足して以降、驚異的な勢いで成長し続けている。
抖音電商全球購が支持される理由
・6億人にリーチ可能な巨大プラットフォーム
ショートムービーを軸に大量のユーザーが流入する入口を持っていることが、抖音電商(Douyin EC)の最大の強みだ。コンテンツ投下・拡散から販売までのカスタマージャーニーをフルカバーするソリューションを提供できるのが大きな特徴であり、競合との差別化ポイントとなる。
ユーザーが自分の好きなコンテンツを視聴する際に、ECに繋がるショートムービーやライブコマース動画もランダムに表示される仕組みとなっており、ユーザーが面白いと思えば商品の認知に繋がり、さらには手軽な購入にも繋げることができる。この高いレコメンド・マッチング精度によるユーザーとの接点・体験構築はブランドにとっては非常に有難い存在となる。
・効果検証しやすいツール
また、従来から越境ECを行うブランドにとって効果測定は課題の一つだった。様々なプラットフォームを活用する中で正確な顧客動向のデータを統合して分析することは難しく、販売数字以外にどの広告がどれだけ効果があったのか、といった細かい検証が困難だった。
しかし抖音電商(Douyin EC)の場合は、抖音(Douyin)という一つのプラットフォーム上で宣伝から購買行動まで全て完結するため、コンテンツ施策のマーケティングデータと販売データを分析することができる。抖音電商(Douyin EC)が提供するツールでデータを活用することで、各ブランドは新しいコンテンツ施策のブラッシュアップや次の商品開発に役に立てることができるという。
・明確な買い物目的のユーザーも増加、検索からの購買量もアップ
そして特に注目は、ショートムービーやライブコマースといった抖音(Douyin)らしい形式だけでなく、従来のECモールや横断的な検索も用意しており、明確な買い物目的の消費者にも対応し、しっかりと結果を出している点だ。ショートムービー、ライブコマース、モール、検索と、多様なタッチポイントを提供できることも急成長を支える大きな要因と言えそうだ。
今回のイベントに参加した日本のブランド各社の中には、従来型のECモールなどで成功を収めている企業もある。しかし、今の抖音(Douyin)の勢いを考えると抖音电商全球购(Douyin EC Global)への参入はマストだと考えているようだ。取材をするなかで、他のプラットフォームに比べて、若者の利用率の高さや、抖音電商全球購(Douyin EC Global)の高度なレコメンド技術やビッグデータ技術への信頼性の高さに注目するコメントも目立った。
EC成功に繋がる要素が抖音電商全球購には全てある
電通グループで、日本・中国ハイブリッド市場のマーケティング課題にクロスボーダーで対応する社内横断組織「Dentsu CXC」の西海瑠依氏からは、日本とはユーザーの購買行動や商習慣の異なる中国において、「ブランディング効果の最大化」と「売上と利益の最大化」の両方を追求するために必要な考え方や最新トレンドのキャッチアップの必要性が語られた。
西海氏によると、中国でのEC成功のカギは、「購入してもらって終わり」ではなく、探索→共感→確認→購入→確信→共有、そしてまた探索へと移る無限ループを創り出すことであり、この各場面で強みを発揮できるプラットフォームがまさに抖音電商全球購(Douyin EC Global)だという。
電通グループでは、自社で持つクリエイティブのノウハウや、これまで日本企業の中国進出を支援して得た知見の蓄積をフル活用し、「抖音電商全球購(Douyin EC Global)」でビジネスを成功に導くオリジナルのソリューションを提案していく。
「いま中国でビジネスするなら、抖音(Douyin)は絶対に外せないプラットフォームです」。今回の交流会に参加していた日本のブランドにも話を聞いた。
まずは日本能率協会マネジメントセンターが発行する「NOLTY」という手帳ブランドだ。スマホ時代に手帳は必要なのかと思うが、現在中国では手書きのレトロな手帳スタイルが若年層に人気で、日常や非日常をノートに手書きで可愛く描いてSNSにアップする動画も増えている。使うノートにもこだわりたい人にとっては、高価であってもデザイン性に優れた日本ブランドのノートにもチャンスがあるのではと中国進出を決めた。そして、若年層にライフスタイルから訴求するには抖音(Douyin)が一番だと担当者は語る。
日本のコスメ・スキンケア商品は中国消費者からいつも大きな支持を得ている。今回のイベントにも化粧品ブランドが多く参加している。人気タレントのヘアメイクを担当する著名スタイリスト河北裕介氏が手掛けるライフスタイルブランド「&be」にも話を聞いた。「まだ中国展開を始めたばかりのため結果は出ていないが、これからインフルエンサーとの交流を通じてブランドへの理解を深めてもらい、ぜひ中国の方々に広めてほしい」ということで積極的に在日インフルエンサーと交流し、好感触を得ている様子だった。自社で個別にインフルエンサーへアプローチするにはやはり限界があり、「今回、抖音電商全球購(Douyin EC Global)がこのようなブランドとインフルエンサーを一堂に集めて交流会を開催してくれるのは、非常にありがたい」と語る。
コロナ禍後のリベンジ消費やインバウンドの回復を見据えて、短期の成果だけでなく中国において息の長い人気ブランドを確立するには様々なマーケティング施策も必要になるだろう。中国消費者のライフスタイルのど真ん中に立ち、中国人口の約半分が利用している抖音電商(Douyin EC)は、日本ブランドの強力な味方になりそうだ。
(作者:公文信厚)
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