“中国版GitHub”「開源中国」、約150億円の資金調達。日本「OSDN」も傘下に収め、事業拡大に意欲

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"中国版GitHub"「開源中国」、約150億円の資金調達。日本「OSDN」も傘下に収め、事業拡大に意欲

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オープンソース・コミュニティと企業向けDevOps(開発・運用)プラットフォームを提供する「開源中国(Open Source China)」が6月、シリーズB+で7億7500万元(約150億円)を調達した。出資は天際資本(FutureX Capital)が主導し、レノボ・キャピタル(聯想創投)ほか多数が参加した。これによって、既存株主の百度(バイドゥ)傘下企業による持株比率は51.54%から14.04%に減少、創業チームが再び実質的支配者となり、開源中国は株主構成上、中立的なプラットフォームとなった。

開源中国の株主 画像:開源中国

2008年に設立された開源中国は数百種類のカテゴリーに及ぶ10万件近くの世界的に有名なオープンソース・プロジェクトをホストしている。22年には200件以上のオープンソース・コミュニティをホストする「landscape」をリリースした。同じ年に、日本のオープンソースソフトウエア開発サイト「OSDN(2015年にSourceforge.jpから改称)」を買収している。

開源中国の代表的なサービスはコードホスティングプラットフォームの「Gitee」で、OpenHarmonyやOceanBaseなど中国の有名なオープンソース・プロジェクトをホストしている。17年には企業向け研究開発プラットフォーム「Gitee企業版」をリリースし、これまでに1000万人の開発者、26万社の企業、2000校を超える高等教育機関にサービスを提供してきた。

海外の有名な開発者ツールサービスプロバイダ数社の企業評価額は合計で1000億ドル(約14兆円)以上になるという。開源中国がベンチマーキングするのはソフトウエア開発プラットフォームのGitHub、世界最大のプロジェクト管理・ソリューションプロバイダーのAtlassian(アトラシアン)、DevSecOps(開発・セキュリティ・運用)プラットフォームのGitLab、ソフトウエアサプライチェーンプラットフォームのJFrogだ。

画像:開源中国

これらのサービスを同時にベンチマーキングするのは簡単でないが、開発者のニーズに応えるにはDevOpsのライフサイクルを網羅するオールインワンのサービスを作らなければならない。

この目標を達成するために開源中国は2020年以降、中国製サービスへの切り替えを探り始め、開発者のニーズを満たすと同時に革新的かつ安全で信頼できるローカルなオープンソース・ソフトウエアツールとエコシステムを構築してきた。海外製オープンソース・ソフトウエアに対する開発者の過度の依存を減らし、安全でコントロール可能な中国の情報システムを構築することが、開源中国の最も重要な取り組みとなっている。

画像:開源中国

開源中国は今後、サービスと人工知能(AI)分野の研究開発および事業拡大に資金を投じる方針で、向こう2~3年の間に中国の資本市場でソフトウエア・AIエンジニアリングツールベンダーとして最初の上場企業となることが期待されている。

(翻訳・大谷晶洋)

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