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AI技術を取り入れたARグラスを開発する「李未可科技(LAWK)」がシリーズAで数千万元(数億〜十数億円)を調達した。出資を主導したのは国中資本(Guozhong Capital)。
李未可科技は2021年10月に設立された。創業者の茹憶氏はモバイルOSのアンドロイドやモトローラが発売した初代スマートフォンの開発に中国人として最も早く参加したエンジニアの1人だ。その後は中国のスマートフォン大手シャオミ(Xiaomi)のパートナーとしてスマートテレビの開発に携わり、IT大手アリババでもAIスピーカーの開発統括や、人工智能実験室(AI Lab)でデバイス開発を主導してきた。
多くの人が李未可科技を知るきっかけは同社が打ち出したバーチャルヒューマン「李未可」だが、同社は設立当初からソフトウェアとハードウェアの融合に取り組んできた。
茹氏は李未可科技の成長を以下の3段階に設定している。
第1段階:サイクリングなどの特定分野に絞って製品のスピーディーな実用化を目指す。屋外活動に関するユーザーのニーズを詳しく把握するとともにデータを蓄積して製品プランを最適化するためだ。
第2段階:製品のカバレッジをサイクリング、ウォーキング、通勤など、主要な屋外シーンへ徐々に拡大していく。また、それぞれの分野向けに独自開発したモデルをブラッシュアップし、マルチシナリオ対応のAIアシスタントとしてサービスの向上を図る。
第3段階:最終的にAI搭載の汎用型ARグラスのブランドに育てていく。デジタルヒューマンをあらゆるシーンに対応できるAIアシスタントにするとともに、スマートフォンやパソコン、イヤホンなどARグラス以外のさまざまなデバイスにも対応できるようにして、ユーザーの生活をあらゆる側面から支える不可欠のサービスとしてAIアシスタントを提供していく。
1年ほど前に李未可がリリースした初代ARデバイスは主にサイクリング用途を想定している。近未来的な外観に加え、Micro-LEDやクラウドAIなど、高コストではあるが優れた使用体験を提供できるソフトウェアやハードウェアのソリューションを採用した。こうした業界最先端の技術をいち早く採用すれば、李未可は向こう数年、業界で自社製品の優位性を維持できる。
昨年にこの初代ARデバイスをリリースして以降、李未可には100社以上の自転車ブランドから引き合いがあったという。茹氏はAIとARを融合させた製品の最終形について、製品化までに8年かそれ以上かかると見る。「そのためには、きわめてスムーズなインタラクションを実現する以外に、より長時間使え、装着感も向上させることが必要になる。我々もこれらの課題をクリアすべく製品のアップグレードに取り組み続けている」と述べている。
李未可の第2世代ARデバイスは年末に発表される予定だ。
(翻訳・山下にか)
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