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2024年の春節(旧正月)の大晦日にあたる2月9日夜、中国中央テレビ(CCTV)の国民的年越し番組「春節聯歓晩会」(通称、春晩)が放送される。そのメインパートナーを務める企業が決定した。
電子商取引(EC)大手の京東集団(JDドットコム)は1月24日、今回の春晩のメインパートナーを単独で務めると発表した。同社のアプリで春晩のメイン会場の様子を配信するだけでなく、100台の自動車使用権を含む様々な景品が抽選で1億人に当たる「お年玉」プレゼントを用意するという。メインパートナーの権利を獲得するため、1億元(約20億円)を超えるスポンサー料を支払ったのではないかとの情報もある。
春晩は1983年に放送を開始した長寿番組で、中国版「紅白歌合戦」とも呼ばれる。これまでにメインパートナーを務めた企業は、一夜で全国的な知名度を高め、業績拡大に結びつけてきた。2010年代の中ごろからは、テンセントのSNSアプリ「微信(WeChat)」やアリババグループの決済サービス「支付宝(アリペイ)」、百度(バイドゥ)などのインターネット企業が、メインパートナーの座を争ってきた。
今回の春晩では、若い世代に人気のSNS「小紅書(RED)」が、初めてパートナーに加わったことにも関心が集まっている。小紅書は、京東のように多額の費用をかけて直接的なプレンゼントの提供はせず、春晩に関する投稿とライブ配信ができる公式パートナーとして春節気分を盛り上げるという。この施策がアクセス数の増加やユーザーの囲い込みにつながるかがポイントになるだろう。
春晩の影響力に便乗したいインターネット企業各社の「春晩マーケティング」の行方に注目したい。
*2024年2月2日のレート(1元=約21円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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