「光チップ」の中国新興、エンジェルラウンドで資金調達 高演算能力・低消費電力を開発

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光技術を用いるコンピューターチップの研究開発を手がける中国スタートアップ企業「光本位科技(Lightstandard)」がこのほど、エンジェルラウンドで1億元(約21億円)近くを調達した。出資は中贏創投(Zhongying Capital)が主導し、接力天使(Step Venture Capital)、慕石資本(RollStone Capital)のほか、既存株主の小苗朗程や峰瑞資本(Frees Fund)なども参加した。

光本位科技のチームは英オックスフォード大学、中国の復旦大学、米シカゴ大学など世界トップレベルの研究機関の出身者のほか、光通信やコンピューターチップの専門家で構成されている。

2022年後半に蘇州工業園区と上海張江ハイテクパークに拠点を設け、演算能力が高く消費電力の低い「光チップ」の開発を通じて、人工知能(AI)の大規模言語モデル(LLM)による推論と学習を後押ししようとしている。

光チップは従来のチップと異なり、電気信号ではなく光信号によって情報を処理する。また、光を伝送媒体とすることで伝送速度を大幅に高め、より低い消費電力、広い帯域幅を実現できる。主に通信、センシング、コンピューティングの3分野で活用されている。

共同創業者の熊胤江氏によると、通信分野において光チップは一定の規模ですでに実用化されているという。センシング分野ではFMCW(周波数変調連続波)などの技術をベースに光チップを使うLiDAR(ライダー)の開発が進む。一方、コンピューティング分野では光チップが2016年前後に使われ始めたが、難しい課題も抱えている。

AIの出現はコンピューティング分野において、光チップの活用に全く新しい扉を開いた。AIを支える演算能力は現時点で供給不足が続いており、その不足は拡大し続けている。光チップはこの問題を解決する1つの選択肢と考えられている。

*2024年3月31日のレート(1元=約21円)で計算しています。

詳しい記事を読むには:中国新興、高演算能力・低消費電力の「光チップ」の開発急ぐ 生成AI普及を後押し

(翻訳・大谷晶洋)

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