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不動産ビッグデータプラットフォームの「諸葛找房(Zhuge.com)」がこのほど、シリーズC1で1億元(約15億円)の資金調達を終えたことが分かった。リード・インベスターは「清科集団(Zero2IPO Group)」と「倍増科技(BeiZeng Group)」、コ・インベスターは「セコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉中国)」、「復星鋭正(Fosun RZ Capital)」、「36Krファンド」。資金は製品の研究開発とサービス対象都市の拡大に充てられる。
諸葛找房は2016年に設立された。これまでに、エンジェルラウンドで1000万元(約1億5000万円)、プレシリーズAで3000万元(約4億5000万円)、シリーズAで5000万元(約7億5000万)、シリーズBで1億5000万元(約22億5000万円)を調達。それぞれのリード・インベスターは「浅石創投(Aqua Ventures)」、復星鋭正、「名川資本(Main Trend)」、セコイア・キャピタル・チャイナが担った。
諸葛找房はユーザーに、ビッグデータ解析アルゴリズムとAI技術を用いて、インターネット上の不動産情報データをスクリーニングし、物件の見積価格や仲介手数料なども提示。688都市の中古住宅、新築住宅、賃貸住宅に関する検索サービスを提供している。
この1年で150都市に支店を設立。累計で8000万人を超えるユーザーと約20万人の登録仲介業者へサービスを提供し、不動産プラットフォームのトップ3に躍り出た。
不動産の仲介会社、開発事業者、代理店に対しては、不動産ビッグデータに関する技術と精度の高いデータマッチングアルゴリズムを用いて、消費者に関する有益なデータを提供している。
また、仲介会社へはSaaS管理プラットフォーム「臥龍雲(Wolong)」も用意。消費者のアクセス履歴やオフラインの内見から成約に至る全プロセスのデータ化を通じて仲介業務の効率を向上させている。仲介会社200社余り、マンション会社5000社が臥龍雲との連携を実現し、約1000社の仲介会社が臥龍雲を利用している。
今年3月には、IT大手アリババグループのオンライン決済サービス「支付宝(アリペイ)」と提携して「仲介スマートチェーン店」サービスを開始し、仲介会社数百社のスマート店舗化を進めている。諸葛找房のオンラインプラットフォームや臥龍雲と支付宝「スマートチェーン店」ミニアプリをリンクさせ、物件を探す消費者の行動をタグ付け分析し、システムが各店舗へ消費者情報を自動送信することでコンバージョン率と成約率の引き上げを図る。
プラットフォームの収益源は主に、仲介会社や開発事業者、代理店のサービス利用料となっている。
諸葛找房は、不動産業界で強力なデータプラットフォームとなった。EC大手の京東(JD.com)が運営する住宅情報サイト「京東房産(JD Realestate)」、アリババグループの競売情報サイト「阿里拍売(sf.taobao.com)」、内装ソリューションを提供する「斉家網(Jia.com)」、住宅情報の「優居網(Ujuz)」などポータルサイト150社と戦略的提携を行っている。運営するニューメディアのアクセス数は2018年に4億1500万件に達し、今では単月で6727万件に上る。
北京にある本社では200人余りが勤務し、全国に展開する支店の従業員は1000人を超える。創業者で董事長の蘇偉杰氏は、不動産ビッグデータ業界のシリアルアントレプレナー(連続起業家)であり、中国不動産仲介同業聯盟執行委員を務めている。董事兼総裁の徐瑞東氏はかつて、不動産情報サイト「房天下(Fang.com)」を運営する房天下集団の総裁などを務めていた。社員には研究開発担当として、IT大手のバイドゥ(百度)出身者もいる。
(翻訳・神戸三四郎)
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