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オーストラリア電気自動車協会(EVC)はこのほど、2024年の同国における電気自動車(EV)販売台数が12月初めに10万台を超え、23年通年の9万8400台を上回ったと明らかにした。
現地メディアによると、EVCが「EV」と呼ぶ自動車には純電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)が含まれる。1~10月のEV販売台数上位5車種のうち2車種は中国の比亜迪(BYD)、1車種は上海汽車集団傘下の「名爵(MG)」の自動車だった。10月には名爵のスポーツタイプ多目的車(SUV)「MG4」が米テスラのSUV「モデルY」を抜き、同国の新車市場で最も売れた車種となった。BYDは22年に同国に進出し、わずか2カ月で販売台数2位のEVメーカーとなった。
業界関係者によると、オーストラリア政府は新エネルギー車(NEV)に対する政策的支援を提供し、中国製完成車にゼロ関税を適用しているほか、自国の自動車産業を保護する必要性がない。これらの要因がいずれも中国の自動車メーカーにとって大きな魅力となっている。
オーストラリア連邦自動車産業会議所(FCAI)によると、23年第4四半期(10~12月)から24年第3四半期(7~9月)の間の新車販売台数は約119万8500台だった。BEV、PHEV、水素燃料電池車を含む新エネ車の占める割合は合わせて9.3%となり、その前の12カ月間の7.7%から大きく上昇した。
今年7~9月の新車販売に占める新エネ車の割合は9.1%と23年同期の8.5%、22年同期の5.3%をそれぞれ上回り、徐々に上昇する傾向を示している。
小鵬汽車(Xpeng)のオーストラリアでの輸入・販売を独占的に手掛けるトゥルーEVのジェイソン・クラーク最高経営責任者(CEO)はインタビューに応じ、同国では新車販売に占める新エネ車の割合が10%未満となっているが、着実に拡大しているとし、小鵬汽車など中国の多くの新興ブランドが同国の自動車市場に参入しつつあると指摘した。
吉利控股集団傘下で高級電気自動車(EV)ブランド「極氪(ZEEKR)」を展開する極氪智能科技控股(ジーカー・インテリジェント・テクノロジー・ホールディング)でオーストラリア・ニュージーランド市場を担当する甄家誠氏によると、同社は10月15日にオーストラリアでブランドを発表し、現在はすでに新車の納車を始めている。オーストラリア市場は中国に比べて規模は小さいが、世界的にみれば重要な市場であり、非常に成熟し、顧客の車に対する理解と愛が深いという。(新華社シドニー)
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