中国AMR大手「Geek+」が香港上場へ、世界シェア1位も巨額赤字

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中国の自律走行搬送ロボット(AMR)大手「極智嘉科技(Geek+、ギークプラス)が、上場審査を通過し、近く香港証券取引所に上場する見通しとなった。成功すれば、AMR業界で世界初の上場企業となる。

Geek+は2015年に設立され、物流と倉庫の自動化に特化したロボットを開発している。本社は北京、支社を米国、ドイツ、日本、シンガポール、韓国などに構える。AMRソリューションを提供することで、倉庫内フルフィルメントや工場内物流を強化し、サプライチェーンの効率を大幅に高めると同時に人手不足の解消を後押ししてきた。

調査会社の灼識諮詢(CIC)によると、同社は倉庫内フルフィルメント向けAMRソリューションの世界シェア1位で、2023年までの5年間連続でトップを維持している。

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Geek+は海外向けを主軸としており、2023年の海外売上高は全体の7割以上を占めた。24年6月30日現在、同社は約40カ国・地域に向けて約4万6000台のAMRを出荷している。主要な顧客企業には、トヨタ、UPS、アディダス、ナイキ、ウォルマート、デル、シーメンスなどが名を連ねている。

とはいえ、AMR市場の競争は激しい。Geek+は研究開発やマーケティングに多額の資金を投じてきた結果、巨額の赤字を抱えている。赤字学は2021年が10億5000万元(約210億円)、22年が15億6700万元(約310億円)、23年が11億2700万元(約230億円)、24年の1~6月期が5億5000万元(約110億円)で、3年半の累積赤字が42億9400万元(約860億円)まで積み上がっている。

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(36Kr Japan編集部)

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