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中国の電子商取引(EC)大手アリババグループ傘下で国内EC事業を手がける淘天集団(Taobao and Tmall Group)は、18日にピークを迎えた大型ネット通販セール「6.18」について、今年の若者の消費力は玩具やアートトイ(デザイナーズトイ)分野で際立っていたとし、ポップマートや上海ディズニーランド、ジェリーキャット、レゴの各旗艦店の売上高がいずれも1億元(約20億円)を超えたほか、1000万元(約2億円)を超えた店舗も100店近くに上ったと明らかにした。
中国のアートトイ「LABUBU(ラブブ)」が入手が困難になるほど世界で最近ブームを起こしている中、国内の類似商品も好調な売れ行きを見せた。淘宝(タオバオ)や天猫(Tモール)など国内ECサイトでは、日本発の人気キャラクター「ちいかわ」の公式ショップがハロウィンシリーズなどを日本と同時発売するなど、セールに合わせて新商品を投入。先行販売の段階で天猫のアートトイ取引額ランキングのトップ5に躍り出た。
ネット通販サイトのデータによると「6.18」の第1段階で、淘宝と天猫の「人形系」商品の取引額は前年同期比50%以上増加。購入者の8割以上が女性で、うち7割以上が新規顧客だった。キャラクターやコンテンツなど人気IP(知的財産)の影響力は、川上から川下の産業チェーン全体に波及している。国内のあるECサイトでは、5月にLABUBUの着せ替え服に関する検索回数が50万回を超え、取引額も前月比2倍以上の100万元(約2000万円)を突破。LABUBUの保護カバーや展示ケース、さらにはチャイルドシートまでが人気商品となった。
開けるまで中身が分からない「ブラインドボックス」の大ヒットが、アートトイ産業の拡大を後押ししている。国内大手ECサイトのデータによると、同サイトでは12日時点でアートトイ業界の6店舗で売り上げが1億元(約20億円)以上となり、100近い店舗で1000万元(約2億円)を超えた。また、16商品が単品で1000万元(約2億円)以上の売り上げを記録し、2400以上のアートトイショップが前年比3桁増となった。売上高が1億元(約20億円)を超えた店舗の数と単品売り上げが1000万元(約2億円)を超える商品の数は既に昨年の「6.18」全期間を上回った。
男性のアートトイ愛好者も負けてはいない。ハンドスピナーなどフィジェットトイ(ストレス解消のための手遊び玩具)の売り上げが顕著に伸び、「6.18」期間中の取引額は前年同期比5倍以上の1000万元(約2億円)を突破。淘宝での同類玩具の取引額は既に1億5000万元(約30億円)を超えている。購入者の年齢層は18~60歳までと幅広く、中でも18~24歳の層が大きく伸びている。【新華社長春】
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