GII2025で中国が知財関連で存在感 技術クラスターは「深圳–香港–広州」が初の世界1位:WIPO

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GII2025で中国が知財関連で存在感 技術クラスターは「深圳–香港–広州」が初の世界1位:WIPO

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世界知的所有権機関(WIPO)でチーフエコノミストを務めるカーステン・フィンク氏はこのほど、新華社の単独インタビューに応じ、ここ数年の中国のイノベーション活動は目覚ましく、長期的で安定した広範囲に及ぶ進歩を遂げているとの見解を示した。政府によるイノベーション体系に対する計画や持続的な関心、支援が重要な役割を果たしていると評価した。

WIPOが先ごろ発表した各国・地域のイノベーション能力と成果を総合的に評価する2025年版「グローバル・イノベーション・インデックス(GII)」では、中国が知的財産権に関する多くの指標で世界首位に立った。例えば、科学技術活動が集中する地域をランク付けした「科学技術(S&T)クラスター」トップ100ランキングには、中国から24カ所のクラスターが入り、中でも「深圳-香港-広州」クラスターは初めて1位に躍進した。

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フィンク氏は中国のS&Tクラスターと都市のイノベーションに対する印象について、北京、上海、深圳といった大都市を含む多くの都市を訪れたことがあると振り返り、「この数年は西部の成都市と重慶市にも行った。発展は相対的に後れをとっていたが、発展のレベルとイノベーションへの投資、続々と生まれるイノベーション企業と実践に感銘を受けた」と語った。

GIIは特定の技術または分野に注目するだけではなく、真に調査しているのは国・地域全体のイノベーションの状況だと説明。中国のイノベーションが行われる分野は非常に広いとし、「中国は長期にわたり、デジタル通信分野で優位性を維持してきたが、再生可能エネルギー分野でも非常に大きなイノベーションを起こしており、多くのエネルギー技術が中国で開発されている。近年はバッテリー、電気自動車(EV)分野でも多くのイノベーションが創出され、バイオテック分野でも進展があった」と付け加えた。

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中国の知的財産権保護に関する進歩とコミットメントについては、中国のイノベーションエコシステムの着実な進展を物語ると評価。知的財産権だけで活力あふれるイノベーション体系を構築することは不可能であり、(体系構築には)まずは才能のある人、さらにアイデアを盛んに発展させることが不可欠だとの認識を示した。これらすべての要素が最終的に知的財産権として形に現れるとし、「中国企業はさまざまな分野でますます多くの特許を出願しており、それがWIPOのデータに反映されている」と明かした。

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フィンク氏はGIIにおける中国のパフォーマンスを長期間注視しており、ここ数年はほとんどの場合において、中国の順位が着実に上がっていると指摘。このことは中国のイノベーション型経済の内生的成長を示し、その速度が世界の大多数の国・地域より大きいことを反映しているとの見方を示した。

さらに、中国は経済発展計画の中でイノベーションを優先的に考慮し、科学体系と教育体系、人材育成にリソースを投入しているとし、これこそが中国のパフォーマンスが際立っている点で、中国のイノベーションエコシステムの絶え間ない発展の根源でもあると強調した。【新華社ジュネーブ】

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