わずか1カ月で320億円 清華大発AIロボット企業、家庭市場への進出を視野【動画あり】
ロボット本体からエンボディドAI基盤モデルまでを開発する中国のスタートアップ「求之科技(DISCOVER Robotics)」はこのほど、追加のエンジェルラウンドで1億ドル(約160億円)を調達した。前回の1億ドル超の調達からわずか約1カ月で、累計で2億ドル(約320億円)を超えた。
本ラウンドにはIDG資本(IDG Capital)、星連資本(Link-X Capital)、武岳峰(Summitview Capital)、達晨財智(Fortune Venture Capital)、九陽(Joyoung)などが共同で参加した。
求之科技は2023年に清華大学スマート産業研究院(AIR)からインキュベートされた。技術体系は、ロボット本体からエンボディドAIのインフラへと進んできている。24年に産業用ロボット「AIRBOT」シリーズを発売し、続いてシミュレーター「DISCOVERSE」、閉ループ・データシステム「LOOP」を発表。さらに、26年にはエンボディドAI基盤モデル「ORION」を投入し、ロボット本体・シミュレーション・データ・モデルの技術体系を構築している。
ハードウエアでは、7軸ロボットアーム「AIRBOT P7」、6軸ロボットアーム「AIRBOT Play」、車輪移動式両腕ロボット「AIRBOT MMK2」、 ロボットハンド搭載四足歩行ロボット「QMMK」などを展開。現時点ではエンボディドAIの研究、教育・実習、データ収集などに活用されている。
LOOPはシミュレーション合成データや一人称視点映像、UMI(Universal Manipulation Interface)、実際のロボットの遠隔操作など多様なデータを取り込む。データ収集から、アノテーション、合成、モデル学習、検証、展開までの一連の流れを担い、DISCOVERSEやORIONと接続して閉ループを形成する。同社はこのシステムで、高品質な学習データの不足、実データ収集コストの高さ、モデルの汎化能力の限界といったエンボディドAIの課題の解決を目指す。
エンボディドAI企業の多くが工場など産業現場で商機を探すなか、求之科技は「ロボットを万戸(あらゆる家庭)に届ける」を長期目標に掲げる。最終的には研究や産業の現場から一般家庭などの消費者市場へ広げたい考えだ。
*1ドル=約158円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)