大人気マッチングアプリ「MOMO」の運営元 AIバーチャルメイクアプリをローンチ

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大人気のマッチングアプリ「陌陌(MOMO)」の運営元「陌陌科技(Momo Technology)」が、このほどバーチャルメイク機能を中心とするアプリ「芒西(Moxie)」をローンチした。

陌陌科技のアプリのなかで、MOMO以外で人気があったのは「ZAO」という、AIによる顔入れ替えアプリだ。しかし、プライバシー保護の点で不備があったため、中国工業情報化部からの行政指導が入り、その後このサービスは終了することになった。

それでも、ZAOによって陌陌科技がAI技術のノウハウを培ったことは確かである。そのため、陌陌科技は今年始めから顔入れ替え技術を活用したアプリの開発を始め、プライバシー保護機能を強化した上で、バーチャルメイクアプリをローンチすることになったのである。

芒西は現在iOSバージョンのみをローンチしている。アプリのUIはシンプルであり、メインページ、バーチャルメイク、ユーザー設定の3つのタブしかない。

メインページでは、他のユーザーがアップロードしたバーチャルメイクが次々と更新され、コメントやリアクションを送ったり、同様のメイクを自分のアカウントで試したりすることができ、既存のSNSと同じ感覚で使用できる。

バーチャルメイクタブでは、自撮り写真または顔写真をアップロードし、バーチャルメイクを施すことができる。写真をアップロードすると、AIが自動的におすすめのメイクをする。ほかのメイクを試したい場合は、様々なメイクスタイルから好きなものを選ぶと、AIがユーザーの顔に合わせて微調整し、できるだけ実際のメイクに近いイメージに仕上がるようになっている。

ユーザー設定タブでは、ユーザー情報のほか、これまでにアップロードしたバーチャルメイク、試した他のユーザーのメイクなどが記録される。

芒西には有料会員サービスもあり、18元(約270円)/月でカスタマーサービスへの優先的なアクセス、1080pの高解像度画像の利用、アップロードした画像の透かしを除去することなどが可能となる。

バーチャルメイクサービスに注目しているのは、陌陌科技だけではない。

美顔自撮りアプリ「美図(Meitu)」が発表したバーチャルメイクアプリは、2.7ミリ秒以内に顔の特徴を識別し、ARによってメイク後の効果を確認できる。アリババは化粧用のARミラー「QUEEN PRO」のコンセプトバージョンを発表しており、動画配信大手の「愛奇芸(iQiyi)」はコスメに特化したコンテンツとEC機能を持つアプリ「斬顔」をローンチした。

化粧品メーカーもこの分野に進出している。エスティローダーは2017年に、カナダのAR技術開発会社「ModiFace」と共同で、30種類の色の口紅をARで試すことのできるメイクアプリをローンチし、各店舗で活用している。

AIのよるバーチャルメイクにしても、ARでのメイク体験にしても、目的はこれまでにない体験を提供することにより化粧品の購買につなげることである。ロレアルの最高デジタル責任者Lubomira Rochet氏は、化粧品メーカーとしては購入の確率を上げてくれるこうしたアプリは大歓迎であり、今後のコスメ消費にとって、バーチャルメイクは必要不可欠な一部になる可能性さえあると話していた。

おそらく、バーチャルメイクには今後の新規参入が続くだろう。芒西はこの競争に勝てるのか、注目していきたい。

作者:Tech星球(Wechat ID: tech618)、陳橋輝

(翻訳:小六)

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