ペットの取引、金銭を介さず飼い主の「信用スコア」を活用する中国

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中国ではペットの生体取引市場に厳格な規範が存在せず、流通経路が複雑だったり価格が不透明だったりするために、消費者はペット購入後にトラブルを抱えやすく、飼育に関する知識不足にも悩むケースが多い。

こうした問題を解決してペットの取引を標準化し、なおかつペット本位の取引とするために最近になって登場したのが「共寵(unipet)」というアプリだ。ユーザーは自身の信用スコアに基づいて金銭を介さずにペットを譲り受けることができる。 同社はさらにサプライチェーン上流のリソースを活用してペットフード販売や保険、医療などのサービスも提供している。今年3月にはシードラウンドで300万元(約4600万円)、7月にはエンジェルラウンドで800万元(約1億2300万円)を調達した。

unipetの取引形態はペットを商品として扱うものではなく、独自に設定した信用スコアを用いるものだ。ビッグデータによってユーザーの消費者信用や履行履歴を抽出し、さらに年齢や収入、ペット飼育歴評価などの情報を加味してスコアを算出、ランク付けする。

創業者の王富龍氏はこの生体取引事業について、ペットと飼い主の関係を単純な主従関係ではなく、「互いにケアし合う」関係だと考え、顧客の能力や資質を評価し、ペットに替わって飼い主を選ぶものだと説明する。

ペットの譲り受けが成立したユーザーは、unipetの年間サービスの購入が求められる。1年後、ペットの生育状況やユーザーの履行状況が審査され、合格すれば飼育を継続できるが、不合格ならペットは回収となる。

共寵のアプリ

同社で取り扱う動物は、800以上の優良業者やブリーダー組織から提供を受けている。また各個体の状態、出荷日、ワクチン接種状況などの情報を把握・管理し、自社で運搬体系を構築し、専任ドライバーも育成している。

取引に付随するサービスとしては、自社ブランドのフード・おやつ・玩具・その他ペット用品を配送するサブスクリプションサービス、無料で加入できるペット保険、栄養指導などを提供している。ペット保険は加入後の医療費を45%以上削減できるもので、中国国内の4000以上のペット向け医療機関と連携している。

王富龍氏によると、将来的にペット関連の消費・医療サービスにおけるサービスチェーンを拡張し、自己循環型のエコシステムを構築していく計画だ。ターゲットユーザーは1~3級都市の若者で、現在は新規顧客の獲得が課題だ。ユーザー規模が1億人近いといわれるペット市場は年30%のペースで目覚ましい成長を見せており、共寵は全面的なサービス体系でユーザーに長期的なサービスを提供し続ける。

unipetのアプリは今月にローンチした。すでに22種類の動物を扱い、1日あたり80個体がプラットフォームに新規掲載される。年末までには登録ユーザー10万人突破、成約件数1万件突破を目指すとともに、アプリもバージョンアップさせ、コンテンツのさらなる充実を図るとともに、ライブ配信を活用したサービスも加えていく予定だ。

unipetのアプリ

初期ユーザーの獲得において、同社は中国全土から体験モニターを募っており、通常は年間7999元(約12万3000円)かかる利用料を3588元(約5万5000円)とする代わりに、アプリやサプライチェーンの標準化、ストレステスト、栄養補給メニューや保険金請求フローの改善など、サービスのブラッシュアップに協力してもらっている。

多くのペット関連企業がフードや医療に着目する中、これらを総合的に網羅するサービス体系は存在しないため、業界内にはunipetと同等のライバルは育っていないという。(翻訳・愛玉)

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