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植物由来の代替肉を開発するフードテック企業「星期零(Starfield)」がシリーズBで1億ドル(約110億円)を調達した。春華資本(Primavera Capital)が主導し、アリババ学術委員会主席の曾鳴氏の他、既存株主の愉悦資本(Joy Capital)や経緯創投(Matrix Partners)なども出資した。また、同社が初の自社工場を湖北省孝感市に建設したことも明らかになった。
今回の資金調達は、星期零が2019年に設立されてから5回目の資金調達となった。調達した資金は商品開発や人材採用、チャネル開拓、ブランド構築などに充てられる。同社の提携先は中国で100社を超え、商品は1万4000カ所以上の店舗で販売されている。
2020年からは茶飲料チェーンの「喜茶(HEYTEA)」と提携しており、今年第1四半期にも植物由来のパストラミビーフを使った新商品を発売する計画だ。20年10月にはファストフードチェーン「徳克士(Dicos)」の約2600店で植物由来の鶏肉バーガーを発売し、1週間で10万個以上を販売した。また、同年にはファミリーマートとの提携も開始。これまでに3000店以上で数十種類の商品が販売され、好評を博している。昨年7月にはコーヒーチェーン「瑞幸咖啡(luckin coffee)」の約5200店で植物肉を使った朝食セットを発売した。
その他にも、コンビニエンスストアのファミリーマート、セブン‐イレブン、ローソン、アリババ傘下の次世代スーパー「盒馬鮮生(Hema Fresh)」、高級スーパーの「Ole’」、食品企業や飲食店などZ世代の利用者が多い企業と提携。星期零はB2B2Cのビジネスモデルで飲食シーンに応じた商品を開発し、複数のチャネルを通じて植物性タンパク質を使った食品の認知を進めている。
呉雁姿CEOは「植物性タンパク質に関する技術をベースに、美味しく健康的な植物由来の食品を手頃な価格で提供し、より良い食体験を創り出して持続可能なライフスタイルを伝えていきたい」と話す。
若者がターゲット、植物性タンパク質食品のイメージ拡大を図る
星期零の商品のヘビーユーザーは18~30歳が中心で、男女比は女性がやや多い。呉CEOによると、このことは、健康的かつ美味しい食品を求める中国のZ世代が増えていることを示すという。「中国には大きな人口ボーナスと植物性の飲料や食品を好む消費者という基盤があり、健康的な生活を求める大きな流れの中で若者が食品の栄養に注目するようになった。当社は植物性タンパク質に関する技術の改良を続け、商品の質感、栄養、食感を飛躍的に高めた」と説明した。
同社は酵素を使って植物性タンパク質を架橋する技術などで筋線維を再現し、本物そっくりな植物由来のパストラミビーフを開発。非遺伝子組み換え大豆を原料に亜硝酸塩や保存料を一切使わず、コレステロールとトランス脂肪酸が含まれない高タンパクかつ低脂肪な商品に仕上げた。食感はパストラミビーフそのもので、価格も抑えられている。
商品開発では北京工商大学、江南大学、オランダのヴァーヘニンゲン大学といった食品研究で有名な大学と提携、約30件近い特許を取得もしくは申請した。同社は植物性タンパク質を使って植物肉の塊を作る技術を有しており、今後も牛肉や鶏肉、豚肉を模した植物肉を中心に商品ラインナップを拡充する方針だ。
(翻訳・神戸三四郎)
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