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中国政府が発表した消費財の買い替えを促進する「以旧換新」政策を受けて、上海市はこのほど、自動車の買い替えを促す実施細則を発表した。補助金額を引き上げるほか、流通の円滑化に向けた複数の新しい試みも行う。
同市商務委員会の劉敏副主任は「上海の自動車消費が、新規消費から買い替え消費の段階に移行した」と述べ、2020年以降、自動車の買い替えを促す取り組みを毎年行い、一定の成果を上げてきたと紹介。自動車の消費構成は、新車と旧車の割合がほぼ1対1に達しているとした。
同委員会市場処の朱氷心副処長は、上海市が7月10日に発表した「上海市による自動車の買い替え消費を促進する行動計画(2024~27年)」について、排ガス基準「国3」以下の化石燃料乗用車、または18年4月30日より前に登録された「新エネルギー車(NEV)」を24年に廃棄処分し、要件を満たす新エネ乗用車または化石燃料乗用車を購入した個人に対し、1回限りの補助金を支給すると説明した。この2種類の旧車を廃棄して新エネ車を購入する場合は1万元(1元=約22円)を、「国3」以下の化石燃料乗用車を廃棄して排気量2リットル以下の化石燃料車を購入する場合は7千元をそれぞれ支給する。
このほか、要件を満たす排ガス基準「国6b」(最も厳しい基準)の化石燃料乗用車を購入した個人に対しても、1回限りの補助金を支給するという。排ガス基準「国4」以下の旧車を廃棄する場合は4千元を、「国5」の旧車の場合は2800元をそれぞれ支給する。バッテリー式電気自動車(BEV)へ買い換える条件を満たした個人にも、1回限りの補助金1万元を支給する。国が発表した細則の要件を満たし、上海市の要件も満たす個人については、同時に関連する補助金へ申請できるという。
劉氏は、過去の自動車消費促進策が「ない状態から所有する」にフォーカスしていたが、買い替え消費という新段階への移行にあたり、政策をアップグレードし、産業の発展を刷新させ、消費の安定した増加に向けた基盤を築く必要があるとの見解を示した。
行動計画は、27年までに上海で取引される中古車の平均車齢を1年引き下げ、取引量を23年比50%増の90万台とし、輸出量を2倍の1万5千台に増やし、廃車回収量を2倍の5万台に到達させるとした。
(新華社上海)
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