DeepSeek、評価額7兆円超えか。ファーウェイ自社チップ適合、政府系半導体出資へ
創業後初めての資金調達を計画している中国AIスタートアップのDeepSeek(ディープシーク)。ロイターや英フィナンシャルタイムズは今月、ディープシークが最大で450億~500億ドル(約7兆~約8兆9000億円)の評価を受ける可能性があると報道した。
報道によると、出資をリードするのは政府系半導体ファンド「国家集成電路産業投資基金(大基金)」で、AIスタートアップの資金調達に「半導体の基金」が動くのは異例。自社のLLMを持つメガテックのテンセントとアリババグループも出資を打診していると報じられた。アリババとの協議は進んでいないとの中国内の報道もある。
ディープシークは中国の著名ヘッジファンド「幻方量化(High-Flyer Quant)」が2023年に設立、2025年1月にリリースしたLLM「R1」は、Open AIやGoogleに近い能力の生成AIを従来の10分の1のコストで実現し、世界中に衝撃を与えた。
同社はAIスタートアップとしては非常に珍しく、外部資本を一切受け入れていない。創業者の梁文鋒CEOが株式の84.29%を保有し、ほぼ100%の議決権を握っている。
ディープシークの資金調達計画は4月中旬に初めて報道された。その時は評価額が100億ドル(約1兆5800億円)とされたが、半月あまりで4~5倍に跳ね上がったのは、4月24日に新モデル「DeepSeek-V4」がリリースされたことが関係しているようだ。
DeepSeek-V4のProはAIの性能の指標とされるパラメーターが前世代の2.4倍になり、1トークンあたりの計算資源消費は前モデルから効率化された。
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ファーウェイ(華為技術)が3月に量産を開始した国産チップ「昇騰(Ascend)950 PR」に最適化されているのも特徴だ。
もし、DeepSeek-V4がファーウェイのチップ上で競争力のあるパフォーマンスを発揮できれば、それはエヌビディアに依存しないAIモデルへの重要なマイルストーンとなる。
*1ドル=約158円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)