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7月20日、中国科学院(Chinese Academy of Sciences)傘下でAIチップの開発と生産を手がける「寒武紀科技(Cambricon Technologies)」が、AIチップメーカーとして初めて、上海証券取引所のハイテク企業向け市場「科創板(スター・マーケット)」への上場を果たした。同社の初値は250元(約3820円)で、公開価格に比べ288.3%の値上がり、時価総額は7月21日の取引終了時点で1096億2700万元(約1兆6780億円)となっている。
2016年3月に設立された寒武紀は、様々なクラウドサーバーやエッジコンピューティングデバイス、ターミナルに用いられるAIコアプロセッサチップの研究開発、設計、販売を主力業務としており、豊富なチップ製品やシステムソフトソリューションを提供している。目論見書によれば同社は、チップメーカーに対するプロセッサのIPライセンス提供と、チップの自社設計、販売という2通りのビジネスモデルを採用していることが明らかにされている。
スタートアップ企業である寒武紀は、現時点では赤字となっている。以前同社は「今後一定期間、利益が出ない、あるいは利益分配ができない可能性がある」と明言していた。なお、調査会社「Tractica」の予測データによると、全世界におけるAIチップの市場規模は今後数年で急激に拡大し、2018年の51億ドル(約5465億円)から、2025年には726億ドル(約7兆7800億円)にまで増え、年間複合成長率は46.14%に達するという。
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