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テンセント、スマート物流の新興企業に数十億円出資 トラック輸送のデジタル化で巨大市場に挑む

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インテリジェント・ロジスティクスのソリューションを提供する「雲柚貨運(Yunyou Freight)」は先ごろ、シリーズBでテンセント(騰訊)と「鐘鼎資本(Eastern Bell)」から数千万ドル(数十億円)を調達したと発表した。今回の調達資金は事業規模や営業エリアの拡大、輸送車両の拡充、研究開発に充てられる。

雲柚貨運は大口貨物のトラック輸送を中心にワンストップの輸送サービスを提供。インテリジェントなアルゴリズムをベースに車両のダイナミックなスケジューリング、ルートプランニング、運行計画を行う。

同社の周吉竜CEOは、B2B物流では受注(供給)サイドと発注(需要)サイドが双方とも非常に細分化されているため、輸送効率が悪く、業界に一定の基準もないと指摘する。受注サイドの大部分を占める個人ドライバーは、契約履行とサービス能力の点で組織化されたドライバーに大きく劣る上、車両の編成やスケジューリングを手作業と経験に頼っている。一方、発注サイドの荷主は確実な輸送サービスを求めており、価格にも敏感だ。

また、現在は1カ所で集荷した貨物を複数カ所へ配送する輸送オーダーが多いため、輸送業者に空荷の帰り便や長い待ち時間が生じやすい。

同社は自社開発のアルゴリズム、機械学習、オペレーションズ・リサーチを駆使した物流製品を通じて物流効率の低さといった業界のペインポイントを解決し、スケジューリングやルートプランニングなどを効率化している。また、個人ドライバーを組織化する物流サービスプラットフォームを構築し、標準化された価格と受注機能を備えた独自の輸送能力を作り上げている。周CEOによると、同社は平均1200~1500kmの長距離幹線輸送を中心に大口貨物のトラック輸送を行っており、小口貨物は扱っていないという。

同社のソリューションは顧客に対して正確な輸送能力を割り当てることを目指しており、自社所有の専用車両も大きな競争力としている。ドライバーにとってもインテリジェント・ロジスティクスのソリューションが多くの作業を軽減し、オペレーションの効率化につながる。受注、オペレーション計画、決済などが同一プラットフォームで完結するため、ドライバーは運転に集中できる。同社はインテリジェントな輸送に必要な燃料補給計画といった輸送業者向けサービスも検討している。

同社製品のアルゴリズムは10万台レベルのリアルタイム意思決定をサポート可能で、数秒以内にルートプランニングやディスパッチを行うだけでなく、ダイナミックなディスパッチ、価格設定、オペレーション計画も可能だ。周CEOは、同社のプラットフォームに接続された車両は純収入を60~70%増やすことができると説明した。

同社の顧客ターゲットは製造、貿易・流通、サードパーティ・ロジスティクス(3PL)を手掛ける企業が中心となっている。今回の資金調達後にはビジネス開発チームの拡充と対象エリアの拡大を計画。月間売上高は現時点で数千万元(数億円)に上り、今後も四半期ごとに倍増する見込みだという。同社はこれまでにもシリーズAでテンセントと「愉悦資本(Joy Capital)」から、プレシリーズAで「信天創投(AV Capital)」から、エンジェルラウンドで「藍馳創投(BlueRun Ventures)」から資金調達している。

2018年に市場規模が3兆5000億元(約58兆円)を超えた中国のトラック物流市場は、細分化されたオーダーや非効率なオペレーション、標準化されていない価格設定サービスといった問題を長年抱えてきた。こうした中、荷主とドライバーのマッチングを手掛ける物流プラットフォーム企業も相次いで生まれている。都市間トラック物流業界に特化した「福佑卡車(FOR-U)」、中小の物流会社を統合して小口貨物輸送ネットワークを構築する「拉拉隊(Cargo Lala)」、物流ネットワークプラットフォーム「壱米滴答(Yimidida)」、ドライバーマッチングと輸送モニタリングのインテリジェント・ロジスティクスを手掛ける「拉貨宝(Lahuobao)」などは雲柚貨運のライバルとなり得るだろう。
(翻訳・神戸三四郎)

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