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将来の破壊的イノベーションを探索し、次世代テクノロジー人材を育成する新学部「未来技術学院」の新設を進める中国教育部(文部科学省に相当)はこのほど、同学部を設置する12大学を公表した。リストには北京大学、清華大学など国内トップ大学のほか、西安交通大学、ハルピン工業大学といった地方の名門大学が名を連ねた。各大学は、AI、ヘルステック、スマートシティなど成長性が高く、グローバルで圧倒的な勝者がいない分野を照準に、世界トップレベルの研究体制を構築する。
教育部は2020年、未来技術学院を国内トップレベルの大学に新設し、4年かけて体制を構築する方針を公表した。10〜15年後に世界に革新をもたらすと期待される技術に狙いを定め、研究機関単体ではなく、企業や投資機関などのリソースも結集するのが特徴だ。
6月時点で清華大学を除く11大学が、未来技術学院の方向性を公表している。各大学はそれぞれの強みを生かしながら、分子医学、エネルギー環境学、ロボット科学、スマートシティなどを重点分野に設定、既存の学科や知識体系の枠にとらわれないクロスボーダー的なカリキュラムを志向している。
例えば北京大学は「先端医療」にフォーカスし、医療画像データの解析技術やビッグデータ、AIの医療分野への活用を研究する。長期的には学部から博士まで一体化した8年過程を構築する考え。
華南理工大学(広州市)未来技術学院はAIやデータサイエンスを中心に据え、スマートヘルス、ハイブリッドAI(物理学と機械学習の融合)などを研究する。ケンブリッジ大学やマサチューセッツ工科大学など海外有名大学の他、ファーウェイ、アリババ、バイドゥ、JD.com(京東集団)、iFlytek(科大訊飛)など国内の大手企業とも連携していく。
武漢市の華中科技大学は、スマートマニュファクチャリングや生物医学画像、光電子集積チップ、AIなどで分野をまたいだ学科を構築していく。
(36Kr Japan編集部)
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