テンセント出資のスマート物流企業が資金調達 AIアルゴリズムで効率向上

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テンセント出資のスマート物流企業が資金調達 AIアルゴリズムで効率向上

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インテリジェント・ロジスティクスのソリューションを手掛ける「雲柚貨運(Yunyou Freight)」がシリーズB+で数千万ドル(数十億円)を調達した。出資を主導したのは「五源資本(5Y Capital)」で、「藍馳創投(BlueRun Ventures)」なども出資。 同社はこれまでにIT大手のテンセントや「鐘鼎資本(Eastern Bell)」などから総額数億元(数十億円)を調達している。

雲柚貨運は2018年に設立。創業者の周吉龍氏は北京大学を卒業し、ドイツ銀行やマッキンゼー・アンド・カンパニーで働いてきた。同社の社員はヘッジファンドのPAGやトラック配車サービス「貨車幇(Huochebang)」「徳邦物流(DEPPON LOGISTICS)」、アリババ、美団(Meituan)などの出身者で、北京大学や清華大学、ハーバード大学などの有名校を卒業しており、アルゴリズムや物流、インターネットなどの業界で経験を積んできた。

同社の主要事業はAIアルゴリズムを活用した物流車両の運営だ。自社運営の専用車両を手始めにアルゴリズムの活用によるコスト削減と効率向上に取り組んでおり、現時点で2地点間の輸送では市場最小コストを実現している。車両1台あたりの運用効率と収入は60~70%向上した。

雲柚貨運のリアルタイムヒートマップ

雲柚貨運が力を入れる法人向け輸送の市場規模は3兆元(約50兆円)に達する。受注(供給)サイドと発注(需要)サイドが双方とも非常に細分化しているため、コスト削減と効率の向上が市場全体の課題となっている。法人向け輸送の供給サイドは一般的には個人ドライバーを指すが、組織的な輸送能力を持たないためフルフィルメント(受注から配達までのプロセス)能力は低い。配車、仕分けなどは手作業で経験が頼りだ。需要サイドの荷主はコスト削減を望むが、現在の輸送方式におけるコストは極限まで抑えられており、業界全体が効率向上のための新しい方法を必要としている。

中国の貨物輸送量は毎年増加している。中国の幹線道路輸送市場規模は4兆元(約68兆円)近く、今後の成長も期待できる。集約化、規格化、スマート化がトレンドとなっているほか、「AI+物流」の発展は国家戦略でも重視されており、新インフラや海外の需要も取り込んで国内の需給を強化する「双循環」戦略も追い風となっている。

雲柚貨運の事業プロセス

同社の研究成果の一例を挙げると、まず一般道と高速道路を組み合わせたナビゲーションの開発がある。同ナビは、有料道路代金や燃費、所要時間、運転のしやすさなどを総合的に考慮して一般道と高速道路を組み合わせ、最もコストのかからないルートを算出し、1キロ当たりの輸送コストを30%以上削減できるという。ほかには中国国内でもトップレベルの幹線輸送管理システムを開発。全国の貨物量、貨物価格のモデリングと予測を行い実際のデータと組み合わせ、そこに複雑なシステム理論とAI技術を用いることで、車両チームが1キロ当たり最大の収入を長期的に安定して得られるようにする。走行距離から計算した車両効率は40%以上向上した。そしてNLP(自然言語処理)を基にした輸送管理システムを開発。このシステムは自然言語処理とIoTデバイスのビッグデータ分析を利用することで価格交渉、輸送、料金支払いまで貨物輸送事業の全プロセスをコントロールでき、効率を大幅に向上させた。

雲柚貨運の輸送能力図

雲柚貨運の事業規模は現在、2カ月で2倍というスピードで成長を続けている。事業の展開モデルが完成しているほか、人材体制や技術面も安定していることが急速な拡大を可能にしている。

(翻訳・山口幸子)

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