「カクテルデリバリー」が中国で流行 「ノンアル・低アル」好むZ世代に照準

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「カクテルデリバリー」が中国で流行 「ノンアル・低アル」好むZ世代に照準

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新型コロナ感染の拡大と縮小が繰り返される今夏、「カクテルデリバリー」が流行している。SNS上では「杭州/上海/成都/…にもカクテルデリバリーがある」との写真投稿が増え、中国版インスタグラムとも呼ばれる人気SNS小紅書(RED)ではカクテルデリバリー関連の投稿が5500件を超えた。

小紅書カクテルデリバリー関連投稿

中国でのカクテル熱再燃を支えているのは、1000億元(約2兆円)規模の低アルコール市場だ。従来世代による付き合いのための飲酒と異なり、Z世代を中心とする若者は飲酒に酩酊感の代わりにリラックスでき美味しくほろ酔いできることを求める。野村証券の予測によると、中国の低アルコール市場は2035年には2500億元(約5兆円)を超え、年平均成長率は35%近くまで上昇する。

同時に、カクテルが楽しまれるのも「バー」という単一の消費シーンから脱却しつつある。飲酒シーンを補完するものとして、ここ数年プレミックスのカクテルなどが多くの参入者と資本を引き付けている。

しかし、市販のプレミックス飲料の多くは調合したてのような上質な味を作るのが難しく、若者の間で台頭してきた「コンビニ材料で作るカクテル」は、氷やカクテルベースなどを自分で購入しなければならず利便性に欠ける。

「5AM乱調」は、カクテルデリバリーを中心とする新しいアルコール飲料ブランドだ。2019年に社区(地域コミュニティ)でサービスを始め、2022年に会社を設立しブランド展開を開始しており、目下深圳、成都、西安など6都市で15店舗を展開し、カクテル消費シーンの拡大に取り組んでいる。

実際のバーと同様に、5AM乱調はノンアルコールカクテル、プレミアムカクテル、フルーツワイン等を提供する。価格は1杯30元(約600円)程度となっている。

サービスモデルとしては、バーで体験するプロセスを消費者にパッケージで提供する、つまりバーテンダーがカクテルベース、ドリンク、氷、ガーニッシュ(飾り)を店頭で個包装し、消費者は付属の説明書に沿ってカクテルを作るという一連の体験ができる。

5AM乱調のカクテル、写真提供:取材協力者

創業者の李奉拓氏によると、現在同社の店舗当たりの面積は28〜60平方メートル、一カ月当たりの平均販売件数は1500〜2000件であり、店舗当たりの月間平均売上高は15万〜20万元(約300万~400万円)だという。

目下、カクテルデリバリーの成長を阻む大きな制約はデリバリー体験だ。口当たりを良くするためにほとんどの商品に氷を入れる必要があるが、中長距離の配送では氷が溶けやすく味が薄くなるといった問題が生じる。これを解決するため同社はティードリンクの「喜茶(HEYTEA)」の断熱袋と同様の包装形態を採用しているが、包装コストが一般的な同業店舗の1〜2元(約20~40円)に対して6〜9元(約120~180円)となっている。

李氏は「アルコールは特定の場面で消費が喚起される側面が大きいが、実際には店舗以外でも消費されており、デリバリーサービスは多様な需要を満たすことができる。そのため新しいティードリンクブランドやデリバリープラットフォームも徐々に市場に参入し始めている。投資収益率が普通のバーを大きく上回ることも相まって今後より多くのプレーヤーが参入してくるだろう」と述べた。

規模拡大と標準化で市場競争力を確保

サプライチェーン・コントロールの最適化によるコストダウンの実現にも取り組んでいる。李氏は「自社でサプライチェーン会社を設立しており、今後包装材、シェイクダイス、フルーツなど商品に関わるサプライチェーンを管理下に置くことでコストを削減し、利益率を維持しつつ販売価格を引き下げ、コストパフォーマンスを重視するマス消費者層を取り込みたい」と語る。

チームメンバーに関しては、創業者の李奉拓氏はオーストラリアでツアーガイドとして働いた後にメルボルンでライドシェアの「Dooler Trip」を設立し、シードラウンドで資金を獲得した。パートナーの趙臻氏はDooler Tripの共同設立者の一人であり、江紫馨氏はMICEとメディアなどの分野で豊富な経験を有する。 (翻訳・大沢みゆき)

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