ライブコマース、低コストで手軽に。中国ベンチャー、1台”8役”の配信用デバイス開発

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ライブコマース、低コストで手軽に 「卡多希科技」が1台8役の配信用デバイス開発

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ライブ配信で商品を販売する「ライブコマース」は、2年前には1兆元(約20兆円)規模の市場になっている。市場調査会社の中商産業研究院(ASKCI)によると、2021年に中国のライブ動画配信のユーザーは前年比8.2%増の6億3500万人に達した。同年上半期、ライブコマース関連の新規登録事業者は3万4000社を超え、20年通年の登録数2万2000社を上回った。ライブ配信用デバイス市場も軽視できない。例えばライブ配信用サウンドカードの場合、市場調査の艾媒数拠中心(data.iimedia.cn)の予測では、市場規模は25年に83億5000万元(約1700億円)に達するという。

ライブコマースへの新規参入にあたって悩みとなるのはデバイスとスタッフだ。デバイスはスマートフォンか、カメラとPCを組み合わせる二通りが主流となっている。スマートフォンを長時間使い続けると過熱して性能が不安定になりがちで、カメラとPCの組み合わせは価格が高く操作も複雑だ。スタッフは一般的に3人以上で編成されるため、人件費が問題になるのは言うまでもない。

そうしたライブ配信業界に新たな選択肢を提供する「卡多希科技(CADOTHY)」は20年に深圳で設立された。設立当初にエンジェルラウンドで1500万元(約3億円)を調達、翌年にはプレシリーズAで前海母基金(Qianhai FOF)と鴻泰国微(Hongtai Micro Equity Investment)から数千万元(数億~十数億円)を調達した。

卡多希科技は双方向ライブ配信のソリューションプロバイダーだ。5Gやストリーミングメディア、AI(人工知能)、クラウドコンピューティングなどの技術を駆使して、配信に特化したスマートデバイスやSaaS、PaaS、ワンストップソリューションを世界中のユーザーに提供する。同社のデバイス「卡多希」はAIを使いライブ配信用デバイスの機能を集約、1台でカメラ、PC、スイッチャー、ディスプレイ、プロンプター、音響機器、サウンドカード、マイクという8つの機能を兼ね備える。

この製品はクロマキー合成(映像から背景を切り抜いて別の背景と置き換える合成技術)の機能も持ち、グリーンバック(クロマキー合成に使う背景用スクリーン)や照明と組み合わせて手軽にバーチャルのライブ配信ルームを作れる。20年10月に初めての製品「VALOR」を発表したのに続き、今年9月20日にはクアルコムのSoC(システム・オン・チップ)「Snapdragon 865」を搭載した新製品「AMAZE一鳴」を発表した。

AMAZEは次のような注目機能を搭載している。カメラの部分は韓国サムスン電子製で、5000万画素、1/1.3インチサイズのイメージセンサーを搭載し、画像は8倍に拡大しても鮮明に映し出せる。0.03秒でピントを合わせられるため、商品をディテールまですばやく映すことができ、ライブコマースに求められるスピーディーなテンポにも対応できる。また、宝飾品やアパレルの返品率が高いのは、実物の色が画面を通じて見たものと異なるという理由が一つだが、AMAZEでは色再現アルゴリズムを採用、ライブコマースで紹介される商品の色味に対する厳しい要求を満たしている。

システムソフトウェアを独自開発したという点も注目に値する。開発担当者によると、開発メンバーはアリババ人工知能実験室(ALibaba AI Labs)やスマートフォン大手のOPPO、ファーウェイなどの出身。15年以上スマートフォンのシステムを研究してきたチームも擁しているため、Androidをライブコマースに合わせた仕様に改造して、国内外のあらゆるプラットフォームに対応する、よどみないライブ配信を実現した。このほかWiFi接続のタブレットパソコンと組み合わせることで、配信中はアシスタントが複数カメラの切り替え、エフェクト画像や効果音の挿入、プロンプターの操作、バックグラウンドでのデータ確認などをまとめてコントロールすることができる。

これらを導入してコストの最適化を図れば少なくとも5万元(約100万円)を節約でき、作業全体の効率は8倍向上、コスト削減・効率アップにつながるという。

1台のデバイスがライブ配信をスマート化させるソリューションになる。今後卡多希科技は対応するSaaSも発売し、ライバーや配信のパフォーマンス、配信トラフィックなどを管理したいとしている。
(翻訳・36Kr Japan編集部)

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