競争激化の中国スマートロック市場 生体認証用チップで挑む「名光微電子(MG-Micro)」

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

スタートアップ注目記事

競争激化の中国スマートロック市場 生体認証用チップで挑む「名光微電子(MG-Micro)」

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

インターネット技術の進歩、ネットセキュリティやデータセキュリティに対する人々の意識の高まりに伴い、生体認証技術は安全で信頼でき、便利である点を強みに業界で支持され、市場規模は日増しに拡大している。技術としては顔認証、指紋認証、声紋認証、虹彩認証、掌形認証などがあり、中国では指紋認証が主で、市場全体の36%を占めている。

スマートフォンが技術的に全画面ディスプレイを搭載できるようになったことがディスプレイ埋め込み型指紋認証などの技術の進化につながり、指紋認証チップの出荷数は急速に増えている。中商産業研究院(ASKCI)は以前、指紋認証チップの世界市場が2020年には50億ドル(約6900億円)、中国市場だけでも18億ドル(約2500億円)規模になると予想した。

指紋認証技術が活用される主な市場の一つがスマートロック市場だ。スマートロック市場は成熟市場でもあり、スマート化によって急拡大した成長市場でもある。従来からの金属製品メーカーや鍵・錠前メーカーに加え、白物家電メーカーやインターネット企業、スマートフォンメーカーまでもが参入してきている。また、スマートロックはスマートホーム(家電や住宅設備をIoTでつないで利便化すること)にとって入り口となる製品であり、生体認証はその属性から、データを互いに連携させ、データのサイロ化を解消する重要な調整役ともなる。

産業として見るとスマートロック市場は持続的な成長が見込め、インダストリアルチェーンが長い。指紋認証機能を搭載したソリューションは現状で年2000〜2500万セットを出荷しているが、中国全土の世帯数は4〜5億世帯、スマートロックの浸透率はわずか3%と成長の余地は大きい。

スマートロック市場がこれから年40〜50%のペースで成長すれば、中国国内の需要は2〜3年以内に5000万セットになると予想できる。さらに、世界の電子機器および金属製品のインダストリアルチェーンはほぼ中国にあるため、将来的に市場の需要に応えるのは多くが中国のサプライヤーになるだろう。市場全体の需要は1億セットに達する。

「名光微電子(MG-Micro)」はスマートロックに導入できる産業用SoC(システムオンチップ)の設計と生体認証アルゴリズムの開発を手がける。海外で生体認証に関連するコア技術やチップ、IoT技術、電子機器製造などを手がけてきたエキスパートたちが2020年に設立し、生体認証用SoC、コアアルゴリズム、アルゴリズムモジュール、生体認証ソリューションなどを開発して、スマートロックや金庫、スーツケース、データストレージ、銀行・金融関係など幅広い分野に提供している。

企業の立ち上げ前から生体認証技術を積み上げてきた同社は、中国でいち早く生体認証のコアアルゴリズム開発に乗り出したエキスパート集団で、90年代末ごろから銀行、公安庁、派出所などの管理システムに指紋認証のモジュールやアルゴリズムを提供してきた。

競争の厳しい生体認証チップ市場だが、名光微電子には3つの強みがある。

1つめはチップの知的財産権を有することだ。独自の技術に乏しく、製造過程のコストコントロールと品質管理に頼る他メーカーとは異なり、名光微電子は低画素・低解像度のセンサーやカメラを使っても他メーカーと同等の技術レベルを実現できるため、30%のコスト削減に成功している。

2つめは創業初期に豊富なアルゴリズムの技術や経験を積み上げてきたことだ。そのため市場環境や需要の変化にも迅速に対応してトータルソリューションを提供できる。独自に開発した知的財産権とアルゴリズムを結びつけることで優れたコストパフォーマンスを実現している。

3つめは自社で製造システムを有することだ。そのため製造コストや利益を管理しやすい。

名光微電子の現在のビジネスモデルは「コアアルゴリズムのモジュール+トータルソリューション」が主体だ。生体認証用チップの出荷数はすでに数千万セットに及び、顧客は主にスマートロック業界のブランドやメーカーだが、間接的に美的(Midea)、ハイアール(Haier)、格力(Gree)、スカイワース(創維)、康佳(Konka)など大手家電メーカーのサプライチェーンに浸透している。

(翻訳・山下にか)

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録