二次元オタクの動画サイトが中国最大の若者のコミュニティに、「ビリビリ動画」設立10周年

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中国の動画共有サイト「ビリビリ動画(bilibili)」が設立10周年を迎えた。現在、月間アクティブユーザー(MAU)1億人を要する人気動画アプリだ。先月26日、上海で行われた10周年大会に陳睿会長兼CEOが登壇。「今や中国の若者の4人に1人がビリビリ動画のユーザーだ。また、難関を突破して入会した正会員も4930万人に上っている」と述べ、その歴史と業績を振り返った。(※注:ビリビリ動画の特徴の一つである「動画に直接コメントを書き込む」機能などは、正会員でないと利用できない。正会員になるには、100問からなる試験に合格しなければならない)

アニメや漫画など、いわゆる二次元コンテンツを中心に据えて立ち上げられた個人運営サイトが、投稿者数の増加とともに豊富なコンテンツを有する一大サービスへ成長した。今年5月に発表された同社の2019年第1四半期決算では、MAUが初めて1億人を突破したと発表された。デイリーアクティブユーザー(DAU)も3000万人を超えているという。今後の課題は、さらなるユーザー増、そして収益化だろう。

陳会長は10周年大会の壇上で、改めてこの収益化について言及した。「事業そのものの収益化のみならず、動画投稿者たちの収益を支援したい」と述べている。

アニメ、漫画、ゲーム(ACG)関連のコンテンツに強みを持つビリビリ動画には、巨大プラットフォーマーのアリババやテンセントも着目している。昨年10月、ビリビリ動画とテンセントはACG分野で戦略的提携関係を結び、コンテンツの共同運営などで協力していくと発表した。続いて12月には、アリババのEC事業タオバオ(淘宝網)がビリビリ動画との提携を発表。コンテンツコマースや、ビリビリ動画のIP(知的財産)を商業化させるプロジェクトで協力していくとした。すでに一部の動画クリエイターがタオバオへオリジナルコンテンツを提供し、収益化するモデルができはじめている。

また、今期決算では初めてEC事業の業績も発表された。傘下で運営するチケット販売サイト「会員購」の好調を受けて、ECおよびその他の事業は前年同期比621%増の売上高9600万元(約15億円)となっている。

ただし、商業化を進めているとはいえ、ビリビリ動画はいまだ赤字を脱していない。今期決算で計上した当期純損失は1億5000万元(約24億円)だった。

コンテンツ調達に関しては、日本のテレビ番組の放映権料が高騰していることもあり、ビリビリ動画を含む中国国内の各動画サイトは、国内コンテンツの掘り起こしに奔走している。ビリビリ動画は過去3年で71本の国産アニメ作品をプロデュースしており、さらに過去10年間でアニメ制作プロダクション10社に投資を行っている。とはいえ、日本のコンテンツを切り捨てるわけにもいかず、同じく過去10年で日本のテレビ番組45本の制作委員会に名を連ねている。

さらに、ビリビリ動画ではVlog(動画を使ったブログ)にも注力している。現在、傘下のVlogコミュニティは46万人のコンテンツ制作者を抱えており、Vlogの累計投稿件数は145万本、累計再生回数は33億回となっている。

以下は、陳CEOが設立10周年大会で登壇した際のスピーチからの抜粋。

■ビリビリ動画はアニメ・漫画・ゲームを中心に成長してきた動画サイト。現在では音楽からテクノロジー、ファッション、ライフスタイルまで若者が好む全ジャンルを網羅している。

■ビリビリ動画は中国のインターネット界最大の創作プラットフォームといえる。例えば、ビリビリで発表されるオリジナル楽曲は月間1000曲以上に上る。

■最近のトレンドは「中国風コンテンツ」。音楽、ダンス、演奏など、中国らしい伝統的なモチーフを使った優れたコンテンツが多く登場し、関連動画の投稿本数は前年比331%増にまでなっている。コンテンツ視聴者も4000万人以上に達している。

■ビリビリ動画は中国最大のオンライン学習プラットフォームの一つでもある。ビリビリ動画に投稿された学習関連動画はすでに420万本。今年初めから現在までに、1827万人以上が視聴した。

■オリジナル番組制作に加え、漫画家、アニメプロダクションなどへのクリエイター支援に注力しているビリビリ動画だが、それに先んじてゲーム関連コンテンツの制作も手掛けている。2014年に始動したゲーム事業は、わずか5年で中国トップ5に入るスマホゲーム配信プラットフォームに成長した。

■中国発のアニメやゲームを全世界でヒットさせること。これがビリビリ動画の抱く夢であり、傘下の動画クリエイターたちの夢でもある。
(翻訳・愛玉)

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