1日2万円台から。中国でロボット「レンタル」市場が急成長、高コストの壁を打破
エンボディドAI(身体性を持つ人工知能)がここ数年、急速に進展するにつれ、中国ではロボットレンタル市場が活況を呈し、日常生活のさまざまな場面にロボットが普及し始めている。
遼寧省大連市のロボット企業、大連蒂艾斯科技発展のレンタルロボットは、学生に歴史を説明し科学知識を広められるほか、展示や来客対応、案内、問い合わせなどのサービスにも活用できる。
創業者の李博陽氏は人型ロボットの商用化について、これまで長い間「技術は際立っているが活用場面が少ない」というジレンマに直面してきたと話す。1台当たりの導入コストが高い上、設置や調整、運用、保守にも継続的に経費が必要なことから、二の足を踏む企業も少なくなかったとした上で「レンタル方式の登場で一部の小型ロボットは1日当たりのレンタル料が1万元(約23万円)クラスから1000元(約2万3000円)クラスにまで下がり、ユーザーの運営コストが大幅に削減された」と語った。
浙江省杭州市の半山公園では1~5日の労働節(メーデー)連休中、登山アシスト器具のレンタルサービスが多くの観光客の人気を集めた。スマートフォンでコード決済をすれば、外骨格デバイスを1台レンタルできる。デバイスの重さはわずか2.4キロ。動作追従AIアルゴリズムを内蔵しており、利用者の動きを感知して必要な部位にアシストを分配出力できる。レンタル料は1時間当たりわずか9.9元(約230円)で、連日多くの観光客が体験した。
ロボットのレンタルは新たな市場機会ももたらしており、複数の大手プラットフォームが相次ぎ業界に参入している。電子商取引(EC)大手の京東集団(JDドットコム)は昨年12月、自社運営によるレンタル事業の開始を発表、ロボット開発企業の杭州宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)と提携した世界初の実店舗を北京で開業した。
上海市のロボットメーカー、智元機器人(AgiBot)傘下のロボットレンタルプラットフォーム「擎天租」は4月29日、プレシリーズAラウンドの資金調達を完了させ、調達額が数億元に達したと発表した。現時点で運用可能なロボットはすでに4000台を超えた。「擎天租」のグローバルなロボットレンタルネットワーク「シェアボット」は欧州や北米、アジア太平洋、日韓、中東などの重点地域をカバーし、第1弾としてドイツやフランス、米国、マレーシア、タイ、アラブ首長国連邦(UAE)など13カ国にサービスを展開している。【新華社瀋陽】