1~3月世界スマホ市場、中国メーカー明暗分かれる。メモリ不足で薄利多売モデルは限界

市場調査会社のカウンターポイント・リサーチは、2026年1~3月のグローバルスマートフォン市場は、売上高が前年同期比8%増の1170億ドル(約18兆5000億円)に達した深刻なメモリ不足と部品コストの上昇が重しとなり、出荷台数は減少したが、プレミアム端末の需要拡大と全般的な価格引き上げにより、平均販売価格(ASP)は同12%増の399ドル(約6万3000円)と、第1四半期として過去最高を記録している。

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市場を牽引したのはアップルである。同社の売上高は同22%増と上位5ブランドで最速の成長を遂げ、1~3月として初めて出荷シェアでも首位(21%)に立った。ベースモデルのiPhone 17のアップグレードが奏功し、同社のASPは前年同期比11%増の908ドル(約14万3000円)まで上昇している。2位のサムスンも低ストレージ容量モデルを廃止する構造的な価格戦略の転換により、ASPを前年同期比4%引き上げることに成功した。

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中国メーカーは明暗

中国メーカーは明暗が分かれた。最も打撃が大きかったのはシャオミ(Xiaomi、小米科技)だ。同社の2026年1〜3月の出荷台数は同19%減、売上高は同18%減と、上位5ブランドの中で最大の落ち込みを記録した。シャオミはエントリーおよびミッドティアセグメントへの依存度が高く、メモリコスト上昇に伴う部品価格(BOMコスト)の高騰を吸収しきれなかった。低価格モデルでの相次ぐ値上げで需要が抑制され、積極的な販促を行った中南米を除き、ほとんどの地域で弱含んだ。

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対照的に、高付加価値セグメントへのシフトを進める他の中道メーカーは、売上高を維持、あるいは拡大させている。

OPPOの 売上高は同3%上昇した。コスト圧力下での規律あるポートフォリオ管理と、高付加価値セグメントへの継続的なシフトがASPの上昇を支えている。

vivoの売上高は同5%増。インドにおけるVシリーズやXシリーズ、中国におけるSシリーズを中心に、ミッドレンジからプレミアム端末の構成比が高まったことが要因だ。
カウンターポイントによると、グローバルスマートフォン市場は2026年を通じて出荷の減少傾向が続くとみられ、本格的な回復は2027年後半以降になる見通しだ。しかし、市場は「販売量主導」から「価値主導」へと構造的な転換期にある。

メモリ価格の高止まりが続く中、かつて中国メーカーが得意とした「薄利多売」のビジネスモデルは限界を迎えつつある。今後シャオミを含む各社が、いかにプレミアム製品ポートフォリオへと注力を移し、上昇するコストを製品価値として消費者に受け入れさせられるかが、生存をかけた重要課題となるだろう。

高騰、そして急落——メモリ価格に翻弄された中国スマホ市場【再掲】

*1ドル=約158円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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