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インド政府の金融犯罪対策機関である執行局(ED)は6月9日、同国の外国為替管理法(FEMA)に違反して不正な海外送金をした疑いで、中国スマートフォン大手の小米科技(シャオミ)のインド法人とその幹部3人のほか、シティバンクを含む3銀行に対し、理由の説明を求める通知を出したと明らかにした。
執行局はすでに、シャオミがインドの銀行口座に保有する資産のうち555億ルピー(約940億円)を差し押さえている。今回の通知は、差し押さえられた資産が正式に没収される可能性があることを意味する。
シャオミは「本件は調査中であり、書面による判決を待っている。ここで重ねて言明するが、当社のインド事業は同国の関連法規を順守している」と表明した。
人口14億人を抱えるインドは、中国のスマホメーカにとって巨大な市場となっている。シャオミは2014年にインド市場に参入し、17年には韓国のサムスン電子を抜いてシェア1位に躍り出た。市場調査会社Canalysのデータによると、22年の販売台数は前年同期比26%減の2960万台、シェアは20%で1位を維持している。サムスン電子は5%減の2860万台(シェア19%)で2位だった。3〜5位はいずれも中国メーカーで、vivoが2540万台(シェア17%)、OPPOが2260万台(シェア15%)、realmeが2090万台(シェア14%)の順だった。
中国スマホメーカーは今後、新たな課題に直面することになりそうだ。地元経済紙「The Economic Times」によると、インド政府はこのほど、シャオミやOPPO、realme、vivoなど中国のスマホメーカーに対し、インド事業ではインド国籍を保有する役員を任命し、インド資本の株式パートナーを迎え入れるよう求めたという。
中国企業への厳しい対応はスマホメーカーにとどまらない。インドは20年以降、中国製アプリを次々と使用禁止リストに追加しており、その数は現在220以上に達している。
*2023年6月14日のレート(1ルピー=約1.7円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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