中国で早くからeVTOL（イーブイトール、電動垂直離着陸機）の研究開発に投資してきたテクノロジー企業の一つ、上海峰飛航空科技（オートフライト）は27日、eVTOL機「盛世竜」のフルスケール検証機3機による編隊飛行に成功し、最大離陸重量1トンを超えるeVTOLによる「複数機、複数乗員、同一空域、完全遷移飛行」の編隊飛行を初めて成功させたと発表した。
　
eVTOLは「空飛ぶタクシー」とも呼ばれる。今回、編隊飛行を行った同社の「盛世竜」は、最大離陸重量2トン。5人乗りで、時速は200キロに達し、機体重量と乗員数は中型電気自動車（EV）に相当する。
　
盛世竜は固定翼・回転翼複合構造を採用しており、通常のローターモードは垂直離着陸の段階で動力を供給し、空中では固定翼巡航モードに切り替わる（このプロセスは「遷移飛行」とも呼ばれる）。現時点では、フルスケールのトン級eVTOLが実際に飛行した例は世界的にも限られており、さらに完全な遷移飛行に成功した事例はほんの一握りにすぎない。
　
編隊を組んだ同社の3機は、あらかじめ設定された飛行ルートに従って同一空域で完全な遷移飛行を行い、初のトン級eVTOLによる編隊飛行を成功させた。（新華社上海）

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