ペットにも「中医」ブーム 中国で広がる漢方・はり治療

中国河南省鄭州市でこのところ、病気になったペットの治療法として、中医(中国伝統医学)を選ぶ飼い主が増えている。はり・きゅう、中薬(中国伝統薬)を使った治療や養生法が、ペット医療の新たな選択肢として広がりつつある。

「2026年中国ペット産業白書」によると、2025年の中国都市部における犬と猫の飼育数は計1億2600万匹に達した。「2023~24年中国ペット産業白書」では、今後3年以内に3000万匹以上が中高齢期に入ると見込まれている。ペットの寿命を延ばしたいという飼い主の需要を背景に、はり治療や中草薬(生薬)を用いる植物療法、ヨモギきゅう、マッサージ、食事療法、術後のリハビリなどが相次いで取り入れられている。

病気のペットに合わせて中医薬を調合

河南牧業経済学院付属動物医院では、急性膵炎(すいえん)を患ったコーギー犬「浪浪(ランラン)」が1週間の中薬治療を終え、再診のため来院していた。診察に当たった王雪飛医師は、動物は言葉で症状を訴えられず、人とは病気の現れ方も異なるため、中医の獣医師には鋭い観察力と豊富な臨床経験が求められると説明。「その上で初めて、症状に合った薬を処方し、それぞれのペットに応じた治療ができる」と話した。

AIが漢方を診る――処方までわずか数秒、それでも医師は「人の目には敵わない」と語る理由

中国では中医学に基づく獣医療に長い歴史があり、古くから中草薬やはり、ヨモギきゅうなどで動物を治療してきた。春秋時代の「伯楽鍼経」には獣医用のはりに関する古い記述があるという。王医師は、中医によるペット治療は、ペット医療の専門化、多様化、利用者本位という流れに沿ったものだと指摘し、「診断と治療だけでなく、一生を通じた健康管理へと広がりつつある」と語った。【新華社鄭州】

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