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中国電子商取引(EC)大手アリババグループが10日に発表した2024会計年度第1四半期(23年4月~6月)決算は、売上高が前年同期比14%増の2341億5600万元(1元=約20円)、純利益が63%増の330億元で、いずれも市場予想を上回った。
同社の決算発表は事業を6分割する組織再編計画「1+6+N」の始動後初めてであり、各事業の業績が前年同期比で伸びたことに最も注目が集まった。
売上高を事業別に見ると、ECサイトの「淘宝網(タオバオ)」や「天猫(Tモール)」などを運営するTaobao Tmallコマース事業は12%増の1149億5300万元。直近1年の新規出店店舗数は「淘宝網」で512万店舗を数え、そのほとんどを中小事業者が占めた「天猫」では前年同期比75%増えた。消費者と出店者のスティッキネス(粘着性)が共に高まり、EC事業の力強い回復につながった。
グローバルデジタルコマース事業は41%増の221億2300万元。中でも、海外向けECは60%増の171億3800万元、注文件数は約25%増加した。
クラウドインテリジェンス事業は4%増の251億2300万元。人工知能(AI)ブームでもたらされた計算力(コンピューティングパワー)とAIモデル関連サービスの需要により、クラウドサービス「阿里雲(アリババクラウド)」が再び成長軌道に戻った。
物流企業、菜鳥網絡を運営するツァイニャオネットワーク(菜鳥網絡)事業は、国際物流の契約履行対策と中国国内消費者の物流サービス需要の増加を受け、34%増の231億6400万元となった。
中国国内ローカルサービス事業は、ネット出前サービス「餓了麼」や地図サービス大手「高徳地図」の力強い伸びに支えられ、30%増の144億5千万元に拡大した。
デジタルメディア及びエンターテインメント事業は36%増の53億8100万元。大型スーパーチェーンの高鑫零售(サンアート・リテール)や生鮮食品スーパーの盒馬鮮生、医療関連ITサービスを手掛ける阿里健康(アリババ・ヘルス)、オンライン旅行サービスの飛猪旅行(フリギー)などその他事業の売上高は455億4100万元で1%の微増となった。(新華社北京)
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