「メード・イン・シャンハイ」、海外で売れている意外な商品

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中国上海市は2023年の輸出額が1兆7400億元(1元=約21円)と前年に比べ1.6%増加した。「上海製造(メード・イン・シャンハイ)」は海外でも高い人気を誇るが、これまで注目されていなかった製品も売り上げを伸ばし、世界のユーザーや消費者に独自の体験と価値をもたらしている。
 
上海税関が管轄する青浦税関によると、同市青浦区の企業が製造したeスポーツ用電動昇降式ゲーミングデスクは23年の輸出額が前年から大きく伸び、約4割増の3億6千万元となった。
 
同社の王丹鳳総経理は、ゲームやeスポーツが近年、若者の関心ごとになったことで電動式ゲーミングデスクの海外での売り上げが伸びていると説明。中国企業は強大な製造力を頼みに新たな輸出成長分野をつかんだとし「昨年は米国だけで2億元近く輸出し、英国やドイツ、ポーランドでも売り上げを伸ばしている」と語った。
 
青浦税関の統計によると、青浦区ではゲーミングデスクなど売れ筋製品にけん引され、23年の家具・関連部品輸出額が前年比32.0%増の8億5千万元となった。
 
上海税関の統計では、同市の23年のリチウムイオン電池の輸出額は50.5%増の382億4千万元となり、電池梱包用木箱の輸出も好調だった。
 
同市宝山区で木箱を製造する企業の孔祥軍総経理は、危険貨物で価格も高いリチウムイオン電池は梱包材も高い品質が求められると説明。リチウムイオン電池用梱包木箱の輸出で商機をつかむことは、海外市場の需要に応えるだけでなく、メーカーのビジネスモデルの転換と高度化にもつながると述べた。同社の輸出量は月1万個近くに上り、今年に入り受注もピークを迎えているという。
 
上海税関によると、同市の23年の食品輸出額は前年比21.2%増の110億元。規模は大きくないものの「上海の味」は同市と海外消費者の「心の距離」を縮めている。中でも上海銘菓のミルクキャラメル「大白兎」は1196トンがカナダや米国、オランダなど26カ国・地域に輸出された。(新華社上海)

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