【シェア65%】中国、世界最大の抹茶生産地に 日本市場にも浸透中

茶せんでたてる伝統的な茶道からラテまで、中国の抹茶が全く新しい姿で「Z世代」と呼ばれる若者を魅了し、新たな食文化をけん引している。

貴州省銅仁市江口県の駱象村は、世界自然遺産に登録された梵浄山の麓に位置し、標高が高く低緯度で、霧の多い環境が抹茶の原料「てん茶」に爽やかな甘みと豊かな色合いを与えている。村には約1万ムー(約667ヘクタール)以上の茶畑が広がり、茶産業に支えられた集団経済の収入は100万元(約2400万円)を超えた。出稼ぎに出ていた若い住民の多くが故郷に戻って就業している。

産業振興は農村を変えただけでなく、新たな消費も生み出した。江口県の市街地では「抹山集」という新たな喫茶スペースが若者らの人気を集めている。オーナーの鄧応紅さんはUターン起業家の一人で、抹茶と地元産の米酒、イザヨイバラの果実などを合わせることでさまざまなドリンクを開発した。

「若い消費者は味だけでなく、体験や満足感も求めている」と鄧さんは語る。2024年に1号店を開いた同チェーンは現在約20店舗を展開。多い時で1日500杯以上を売り上げる。

中国茶葉流通協会によると、中国の抹茶生産量は25年に1万2000トンを突破し、世界の生産量の65%以上を占め、トップの座を確固たるものにしている。中でも銅仁市の生産量は国内の約7割を占めており、世界最大の抹茶生産拠点が構築されている。圧倒的な生産量の背後で中国の抹茶産業は原料供給地からブランド発信地、さらには規格策定の現場へと変貌しつつあり、栽培、加工、品質管理を網羅する産業チェーン全体の標準化システム作りが進められている。

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貴州銅仁貴茶茶業が生産する欧州規格を満たした抹茶は輸出量が年々増加し、25年には千トン近くに上った。26年1~5月の抹茶輸出額は前年同期比で約3割増加し、特に日本市場におけるシェアが顕著に拡大。東京や大阪のコンビニやスイーツ店に並ぶ抹茶アイスクリームや抹茶チョコレートなど高付加価値製品の良質な原料となっている。

原料輸出から味の革新まで、中国の抹茶は多様な形で世界の若者の心をつかんでいる。抹茶の製造設備と製品の開発に長年携わってきた浙江茶博士生物科技の毛立民董事長は、抹茶がZ世代のコミュニケーションツールとなり得た要因は業界の枠を超えた産業チェーンの拡大とみている。同社は研究機関と共同で精密研磨設備を開発、コーヒー、ヨーグルト、炭酸水、さらにはクラフトビールにも抹茶を安定的にブレンドすることを可能にし、多彩な製品を生み出した。

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中国の抹茶の歴史は長く、唐宋時代にはすでに点茶法が盛んだった。産業化、若年層への浸透、国際化を経た現在は東洋の美意識と現代的な活力を兼ね備えた一つのライフスタイルとなっている。【新華社貴陽】

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