世界で苦戦するピザハット、中国だけが成長 ヤム・チャイナが1900億円で買収
米外食大手「ヤム・ブランズ(Yum! Brands)」は6月16日、ピザハット事業を総額27億ドル(約4300億円)で2つの取引に分けて売却すると発表した。中国本土事業は、中国でケンタッキーフライドチキン(KFC)などを運営する外食大手・百勝中国控股(ヤム・チャイナ・ホールディングス)が現金12億ドル(約1900億円)で買収し、海外事業は米国のプライベート・エクイティ・ファンド・LongRange Capital(ロングレンジ・キャピタル)が15億ドル(約2400億円)で引き継ぐ。規制当局の承認を経て、取引は2026年7~10月期に完了する見込みだ。
ヤム・チャイナは2016年にヤム・ブランズグループから分離独立、単独上場を果たしており、長年にわたり独占フランチャイジーとしてピザハット中国事業を運営してきた。今回の取引完了後、同社はピザハット中国事業に対するより大きな支配権を獲得し、ブランド使用料の支払いがなくなるため、収益性がさらに改善される可能性がある。
この事業売却の背景には、業績の明暗がある。ピザハットの世界事業の業績は厳しい状況が続いており、ヤム・ブランズグループは2025年末に戦略的評価を開始、KFCとファストフードの「タコベル(Taco bell)」に注力する方針に転じた。一方ピザハット中国は、こうした逆風の中でも成長を続けている。2026年3月末時点で、店舗数は4375店舗、1100以上の都市に展開しており、2025年の売上高は23億ドル(約3700億円)、営業利益は1億8300万ドル(約290億円)を記録、中国最大のカジュアルダイニングブランドとなった。同社はさらに、2028年までに店舗数を6000店以上に拡大するという目標を掲げている。
*1ドル=約161円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)