セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録
ドローン世界大手の中国DJIが、早ければ2025年半ばにもロボット掃除機を発売するもようだ。価格は市場に出回る高級ロボット掃除機と同程度になるとみられる。中国のビジネスメディア「晚点(LatePost)」が報じた。
DJIはロボット掃除機の開発に4年間を費やしてきた。関係者によると、DJIが新たに打ち出すロボット掃除機には、ルート計画、視覚認識による障害物回避、高性能モーター、LiDARなど、同社がドローン開発で長年蓄積してきた技術が詰め込まれているという。この報道を受け、DJIは「未発表の製品やそれに関連するうわさについてはコメントしない」と回答した。
DJIの創業者で最高経営責任者(CEO)の汪滔氏は2016年のインタビューで、ドローン市場は飽和状態に近づいているとの見方を示していた。中国のテックメディア「全天候科技(All Weather TMT)」によると、DJIは18年の段階で、5年後にはドローンの売上高は全体の50%に下がり、映像関連が25%、新規事業が25%を占めるようになるとの試算結果を出している。
実際に同社はここ数年で、アクションカメラやプロ仕様のジンバル(電動式スタビライザー)、屋外電源のほか、教育用プログラミングロボットや電動アシストマウンテンバイクなど、ドローン以外の製品を次々と打ち出している。また、自動運転システムの「大疆車載(DJI Automotive)」や車載LiDARの「覧沃科技(Livox)」もインキュベートしている。
DJIがロボット掃除機を開発してきた4年の間に、中国市場は競合がひしめくレッドオーシャンとなっていた。2024年に入り、石頭世紀科技(Roborock)、雲鯨智能(Narwal)、科沃斯機器人(Ecovacs)、追覓科技(Dreame)の4社だけでも計16種類のロボット掃除機を発売している。こうした激戦市場で、差別化され競争力のある製品を打ち出すのは簡単ではないだろう。
(36Kr Japan編集部)
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録